講談社文庫<br> すらすら読める方丈記

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講談社文庫
すらすら読める方丈記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062773966
  • NDC分類 914.42
  • Cコード C0195

出版社内容情報

大地震、大火、飢饉、辻風、福原遷都――混乱と災害に襲われる社会の中で心安らかに生きる知恵を語った名作を中野孝次が自在に訳す。総ルビつきの原文、中野孝次のわかりやすく、かつ洞察に満ちた現代語訳、そして共鳴する想いを込めた深く真摯な解説が、平家と源氏が争った時代を生きた鴨長明(かものちょうめい)の肉声を今の時代に鮮やかに蘇らせる。
大地震、大火、大飢饉、辻風、さらに遷都を体験し、ついには方丈の住居暮らしに本当の安心を得た生き方が心に沁みる。

序──愁へ無きを楽しみとす

方丈記

一──ゆく河の流れは絶えずして──ゆく河と人生と住居と
二──玉敷の都のうちに、棟を並べ──人間の生の姿
三──知らず、生れ死ぬる人──人間存在の根源への問い


四──予、ものの心を知れりしより──打ちつづいた天変地異と事件
五──去安元三年四月廿八日かとよ──安元の大火
六──火元は、樋口冨の小路とかや──猛火が京の都をおそう
七──人のいとなみ、皆愚なる中に──人間の営為の愚かさ
八──また、治承四年卯月のころ──治承の辻風
九──三四町を吹きまくる間に籠れる家ども──実地体験の正直な記録
一〇─辻風はつねに吹くものなれど──凶事の前ぶれか
一一─また、治承四年水無月のころ──福原への遷都
一二─されど、とかく言ふかひなくて──平安京の荒廃
一三─その時、おのづから事の便りありて──新都はいまだ成らず
一四─伝へ聞く、いにしへの賢き御世には──そのかみの治世との落差
一五─また、養和のころとか──養和の飢饉
一六─これによりて、国国の民──困窮する民衆
一七─前の年、かくのごとく、からうじて暮れぬ──すさまじい実景報告
一八─また、いとあはれなる事も侍りき──極限状況下の人間の情
一九─仁和寺に隆暁法印といふ人──隆暁法印の慈悲
二〇─崇徳院の御位の時──類のない事態
二一─また、同じころかとよ──元暦の大地震
二一─その中に、ある武者のひとり子の──子を失った武者の話
二二─かくおびたたしく震る事は──打ちつづく余震
二三─四大種の中に、水・火・風はつねに害をなせど──人は災禍を忘れてしまう


二四─すべて、世の中のありにくく──人と住居の無常
二五─もし、おのれが身、数ならずして──人間社会の生きにくさ


二六─わが身、父方の祖母の家を伝へて──自らの生涯を顧みる
二七─すべて、あられぬ世を念じ過しつつ──五十の春の出家遁世
二八─こゝに、六十の露消えがたに及びて──究極の住居・方丈建築


二九─いま、日野山の奥に、跡をかくして後──仮の庵のありさま


中野 孝次[ナカノ コウジ]
著・文・その他

内容説明

総ルビつきの原文、中野孝次のわかりやすく、かつ洞察に満ちた現代語訳、そして共鳴する想いを込めた深く真摯な解説が、平家と源氏が争った時代を生きた鴨長明の肉声を今の時代に鮮やかに蘇らせる。大地震、大火、大飢饉、辻風、さらに遷都を体験し、ついには方丈の住居暮らしに本当の安心を得て生き方が心に沁みる。

目次

ゆく河の流れは絶えずして―ゆく河と人生と住居と
玉敷の都のうちに、棟を並べ―人間の生の姿
知らず、生れ死ぬる人―人間存在の根源への問い
予、ものの心を知れりしより―打ちつづいた天変地異と事件
去安元三年四月廿八日かとよ―安元の大火
火元は、樋口冨の小路とかや―猛火が京の都をおそう
人のいとなみ、皆愚なる中に―人間の営為の愚かさ
また、治承四年卯月のころ―治承の辻風
三四町を吹きまくる間に篭れる家ども―実地体験の正直な記録
辻風はつねに吹くものなれど―凶事の前ぶれか〔

著者等紹介

中野孝次[ナカノコウジ]
1925年千葉県生まれ。東京大学文学部独文科卒業。國學院大學教授をへて作家活動にはいる。『ブリューゲルへの旅』で日本エッセイスト・クラブ賞、『麦熟るる日に』で平林たい子文学賞、『ハラスのいた日々』で新田次郎文学賞、『暗殺者』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。2004年79歳で他界した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mae.dat

240
三大随筆。徒然草は現代訳で通読した事あるのですよ。他は序文位しか知らないままでしたが、残りも読みたいとずっと思っていたのです。ガチ勢では無いのでライトに。そしてこれ、タイトルに惹かれました( ¨̮ )。中野さんによる訳文から(現代ふりがな付きの)本文を読むのが分かりやすかった。そして中野さんの経験に基づいた解説それが凄く好い。長明の生き様と、中野さんの経験を重ねて考察したり、解釈を入れるのです。儂は戦後の産まれですので飽食の時代。お二人の経験とは違う。でも何に生きる悦びを見出すかは共感した気がしました。2023/01/09

HIRO1970

120
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️中野さんは7冊目ですが、亡くなる2年程前の渾身の名作でした。図書館本ですが、見つけたら即買いしようと思います。1212年当時の鴨長明の息吹きと伝えたかった本質を見事に捉えており圧巻でした。800年以上前に書かれた僅か原稿用紙にして20枚程の話が読み継がれている訳は、徹底した実体験による記述である事。新古今和歌集の撰者でもあった超一流の研ぎ澄まされた無駄が無くリズミカルな文体。既に普遍性は言わずもがなですが、現代の小説でも最初の3行の掴みが肝心ですが、これに敵う序文はもう無理鴨かも。2016/05/01

真香@ゆるゆるペース

107
古典文学は苦手意識があったけど、大きな文字で原文の全てにルビが振ってあり、現代語訳と丁寧な解説もついていてとても分かりやすかった。鴨長明さんは、伝聞ではなくちゃんと自らの目で見たことや体験したことしか書かない主義で、安元の大火や養和の飢饉などの災厄の描写が生々しく記録されており、どれだけ凄まじかったかが伝わってくる。800年も前の作品だけど現代にも通じる話がちらほらあり、いつの時代も人間の根本ってあまり変わらないものなんだなと思った。2019/09/17

Syo

29
何度か挑戦する古典。 方丈記。 ゆく河の流れは…。 源実朝と会った翌年、 58歳で書かれた。 そこには自然災害もあり 福原遷都も。 どこで住み、どんなことをして 過ごしたら心安らかに 生きられるのか。 う〜む。 さすがに深い。2018/11/26

としP

22
人生回顧的な住居哲学。心身永閑(しんじんえいかん)=十分時間があり、気持ちにゆとりがあって、慌ただしくない様。 徒然草と同じ。「われ今、身の為に結べり。人の為に造らず。」(人を気にするな。自らの心の為、心の自由のために生きよ。)2017/01/01

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