内容説明
ラブホテルで見つかった女性の変死体。残された指紋の謎に、病床に伏せる天才検視官が挑む(横山秀夫「罪つくり」)。みにくく太ることを“救い”と呼ぶ少女のひそかな絶望とは(桜庭一樹「脂肪遊戯」)。ある老バーテンダーの切なく美しい幕引きの物語(北森鴻「ラストマティーニ」)。豪華短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よむよむ
21
大崎さんと北森さんは既読だった。門井さんは初だったけどこのシリーズいただきっ!圧巻はやはり横山さん。なんで1話目?最後に読めばよかった・・・たくさんの警察小説を読んでいるけど、やっぱり頂点は横山作品だと再認識しました。2011/07/07
きのぴ
18
横山さんと薬丸さんが目当てだったけれど、薬丸さんの話は読んだことがあるものだったので残念。横山さんはやはり裏切らない!しかも以前読んだ「臨場」の主人公・倉石の話でテンションあがりました。大崎さんの話も既読だったのに、結末が自分が予想していたものと違ってた。私の記憶力(笑)2019/07/10
まつじん
18
2006年に発表された作品から選ばれてます。ゆえに題名の”至高"ってのはちょっとかなりこじつけですよね。じっくり連作短編集で読みたいのは薬丸岳さんの刑事物ですね。一冊分たまるのはずいぶんかかりそうやなぁ~2011/04/06
drago @夏バテ警戒中。
15
横山秀夫「罪つくり」:「臨場」倉石終身検視官の続編、抜群の安定感と面白さ。桜庭一樹「脂肪遊戯」:幼児虐待もの、好みではない。門井慶喜「早朝ねはん」:美術ミステリー、面白いけど絵が無いと感動半減。三上洸「スペインの靴」:靴フェチの靴職人の狂気、このオチは嫌いじゃない。大崎梢「標野にて 君が袖振る」:書店店員の安楽椅子探偵もの、上手くまとまっているが出来過ぎの感。薬丸岳「オムライス」:「刑事のまなざし」の一編。結末が分かっていても楽しめる。北森鴻「ラストマティーニ」:バーマンの日常ミステリーもの。 ☆☆☆★★2014/02/18
にゃにゃ美
12
読後に悲しくなる作品が多い。桜庭一樹さん「脂肪遊戯」は子供たちのやり取りが微笑ましいなぁ~とクスクス笑っちゃってた。いやいや、全然笑い事じゃないじゃん!可愛いあの子がなぜ太ったの?なぜ食べ続けるの?ラストに愕然。薬丸岳さん「オムライス」はイヤミス。ストーリーは極端なものだが、女性が母親としてよりも女として満たされることを望み、最終的に子供が苦しむ。現実でも少なくないんじゃないかな。2016/05/17