内容説明
分不相応な拡大路線、放漫経営…大手監査法人が健全だと判断を下した老舗メーカーに紛飾決算疑惑が浮上した。内部告発が業界を駆け巡り、金融庁も動き始める。監査法人の会計士・青柳は粉飾幇助の疑いから組織を、己の正義を、守ることができるのか?未曾有の企業不正を描く経済小説。
著者等紹介
杉田望[スギタノゾム]
1943年山形県生まれ。早稲田大学文学部中退。業界紙編集長、社長を務めた後、1988年に作家として独立。経済小説分野で旺盛な執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんこい
10
東芝の事件もあって手に取りました。会社の不正を暴くお話しかと思ったらそうではなく、不正にかかわった監査法人の内部抗争や崩壊、事件の追及に裏でうごめ黒い力と焦点が違ってました。2015/09/19
ohion
4
購入時以来の再読。不正/粉飾決算というより監査法人が陥れられる過程。監査人と企業の関係(豪華な昼食を供するとか接待とか)はなんか古く感じたな。いまでもやってる会社とかあるんかしら。官庁ってこわいな。2021/03/21
SABA
3
経済推理小説のような感じだった。会計事務所のことが少し分かり勉強になりました。2024/03/04
むーみん
2
最近の時事問題に触発されて(書店で出会って)読む。もう少し会計の仕組みとか入ってる思ったけどどっちかというと政治力や闇の力に最後に介入される感じ。途中のネタばらし記述が多い(伏線をわざわざ言及しちゃうし)所がページをめくる原動力を減少。ちょっと消化不良。2011/11/23
nonsugar
2
面白かったです。っていうかこれ、まんま中央青山の件ひっぱってきてますよね!?大丈夫なのかコレ!?と要らぬ心配をしてしまうほど現実とリンクしてまして、あっという間に読んでしまいました。それにしても、この人ノンルポライターか何かなのかな。。。2009/11/23