出版社内容情報
将軍家斉(いえなり)の御台所(みだいどころ)茂姫(しげひめ)の輿入(こしい)れから8年。時ならぬ外様薩摩(さつま)からの大奥女中お抱えの報(しら)せに、奥右筆組頭(おくゆうひつくみがしら)立花併右衛門(たちばなへいえもん)は不審を抱いた。禁制の密貿易発覚を恐れる薩摩藩は、併右衛門暗殺に奔(はし)る。護衛役の柊衛悟(ひいらぎえいご)を襲う無敵を誇る示現流(じげんりゅう)の猛者(もさ)たち! 幕政の闇を衝く人気シリーズ、瞠目の第三弾!〈文庫書下ろし〉
第一章 女の城
第二章 脱藩の忠
第三章 お止め流
第四章 権謀の巣
第五章 大奥の刺客
上田 秀人[ウエダ ヒデト]
著・文・その他
内容説明
将軍家斉の御台所茂姫の輿入れから八年。時ならぬ外様薩摩からの大奥女中お抱えの報せに、奥右筆組頭 立花併右衛門は不審を抱いた。禁制の密貿易発覚を恐れる薩摩藩は、併右衛門暗殺に奔る。護衛役の柊衛悟を襲う無敵を誇る示現流の猛者たち!幕政の闇を衝く人気シリーズ第三弾。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。’97年小説CLUB新人賞佳作。時代小説を中心に活躍。歴史知識に裏打ちされた骨太の作風で注目が高まっている。府下で歯科医院を開業する歯科医でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
76
奥右筆「侵蝕」3巻。今回は大奥御台所付女中を送り込んだ薩摩藩の陰謀に、不信を抱く立花平右衛門は命を狙われる事に、護衛の柊衛悟今回は薩摩示現流との対決でした。 相変わらず危険と隣り合わせ、瑞紀さんと一緒になれるのかな。2021/07/08
TakaUP48
57
「動いてから後悔をなされ。何もしなかったことで後悔するのは、つろうございますぞ」覚蝉の一言で衛悟の迷いは吹っ切れた。養子先の縁談よりも、併右衛門の護衛を続けるべきが剣士の責任、そして多分瑞紀への想い。将軍・家斉とその父・治済の戦いは進み、いよいよ大奥へ刺客を送り込むことに。乳に毒薬を塗り、それを舐めさせ、徐々に精気を失わせるという恐ろしき技。将軍様も大変だあ。衛悟と元薩摩藩士とが戦う屋敷での場面などは、一気に頁をめくる迫真の場面。固唾を呑み、足音も立てずに、そおっと頁をめくると、「ちぇえすとおおおお~」2022/03/28
オーウェン
46
3作目は大奥にきた薩摩藩の女性が家斉の暗殺を狙って忍び込む。 そのたくらみに気付く併右衛門は衛悟を使い探るが、そこに薩摩藩の刺客が2人の命を狙う。 家にまで追い込みをかけられ、衛悟には婿養子の話が舞い込み、併右衛門の用心棒の任が解かれる可能性が。 情勢や策略の変化が激しい1作であり、衛悟の剣術も冴え渡る。 そして冥府防人が仕掛けた罠がどうなるのか4巻目も楽しみだ。2023/10/02
金吾
24
○面白さが増しました。ついに島津や御庭番まで戦い始めています。衛吾の人のよさや成長は引き続き続いています。一橋治済は将軍の父でもやり過ぎかなと思いました。2020/06/08
金吾
22
○衛悟がますます強くなっていってます。施政者の冷たさも良く伝わります。家治は何故治斉を消さなかったのだろうと疑問に思いました。2023/12/27