内容説明
幸せ一杯の結婚式場に突然死体が降ってきた。空には巨大な翼と人間の顔をもつ異形の影が。奇怪な事件に大喜びで着手したのは、超美人にして性悪、乱暴、史上最強の公僕・薬師寺涼子警視である。国家機密も周囲の迷惑も一切無視、疑惑の渦中へズカズカ土足で踏み込んでいく。『魔天楼』に続くシリーズ第二弾。
著者等紹介
田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年、熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。第3回幻影城新人賞、’88年星雲賞を受賞。壮大なスケールと緻密な構成で、SFロマンから中国歴史小説まで幅広く執筆を行う
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
豆乳くま
23
現実が辛い時はスカッとする本を。ドラよけお涼が活躍する怪奇事件簿2。今度は黒魔術で蘇る神話の怪物達。涼子の無敵ぶりと泉田君の下僕ぶりに拍車がかかる。常識が通じない涼子が目の前に現れる敵をばったばったとなぎ倒し突き進む様は破壊魔としか言いようがなくその後を慌ててついていく泉田君の心の声が合いの手のようで微笑ましく息もぴったりで笑うしかない。2016/05/08
マッピー
19
数十年ぶりに勘違いが是正されました。私、薬師寺涼子と小早川奈津子をごっちゃにしてました。どちらも田中芳樹の作品に登場する人物です。薬師寺涼子は、いい。いや、性格は悪いけど。でも、自身の正義感に基づいて行動するからね。手段は問わないけど。作者がストレス解消のために描いたというだけあって、読んでいるほうもストレス解消ができる。田中芳樹お得意の、軽妙な会話のやり取り。目に浮かぶかのような、派手で大仰なアクションの数々。きっかけは勘違いだったけれども、これからもシリーズを読んでいこうと思う。2025/03/22
k16
12
アニメ観たいので予習。と思ったらシリーズ2作目だったけど特に問題なく読めた。 警察ものなんだけど多くの異形のものがあらわれてなんだかなな展開。 シリーズもうちょい読んでみるよ。2021/10/01
Tetchy
9
1作目にはどこか薬師寺涼子の強烈なキャラクターぶりが空回りしていた感が強く、物語にノレなかったのだが、今回は物語に薬師寺涼子が実に溶け合っており、縦横無尽に動き回り物語を加速させていた。主人公の個性の強さが作品の強みとして見事に呼応しているのだ。前作は刑事物であるのにファンタジックな設定に面食らったせいもあったのもマイナスに働いたのだろうが、今回は予備知識があったせいか、寧ろどんな展開が待ち受けているのか愉しみであった。田中特有のアイロニックな文体・薀蓄も横溢しており十分堪能した。2009/06/02
ソラ
5
内容(「BOOK」データベースより) 幸せ一杯の結婚式場に突然死体が降ってきた。空には巨大な翼と人間の顔をもつ異形の影が。奇怪な事件に大喜びで着手したのは、超美人にして性悪、乱暴、史上最強の公僕・薬師寺涼子警視である。国家機密も周囲の迷惑も一切無視、疑惑の渦中へズカズカ土足で踏み込んでいく。 2009/04/17