内容説明
時は一九二一年、イングランドの美しい田園で起きた猟奇殺人事件。領主屋敷で発見された四つの死体は、銃剣とおぼしき凶器で刺し殺されていた。スコットランド・ヤードのマッデン警部補が地道な捜査で犯人を追う。心理分析など、まだ存在しなかった時代のサイコ・スリラー。ロバート・ゴダード絶賛の話題作。
著者等紹介
エアース,レニー[エアース,レニー][Airth,Rennie]
1935年南アフリカ生まれ。’57年英国に渡り、ロイター通信の海外特派員になる。River of Darknessは2000年度MWA、マカヴィティ賞、アンソニー賞最優秀長編賞など主要ミステリー三賞にノミネートされた。ベストセラー作家ロバート・ゴダードが「すごくエキサイティングなスリラー!」と絶賛!第一次大戦後のイングランド田園地方の雰囲気を見事に描いた本作で、一躍世界のミステリー・シーンの桧舞台に躍り出た
田中靖[タナカヤスシ]
1936年広島市生まれ。早稲田大学法学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
熊猫
3
うーん。訳文が自分には合わなかった。 キャラクタたちが未だ拭い去れぬ一次大戦の影をもっとこうねちっこくだね…。2015/11/04
きうりっち
1
読み応えのある作品だったが全体に地味な印象があまり読者を集めない理由かもしれない。登場人物もゆっくりと魅力が増していくタイプの人が多い気がする。第一次世界大戦が大変過酷で悲惨なものだったということは少しは知っているが特にヨーロッパの人々にとっては子々孫々伝えていくような記憶だったのだろうと改めて思う。戦争で傷ついた警部補とやはり兄弟を亡くした女医のラブストーリーを交えつつ、異常性格の犯人を追い詰めていく本筋はなかなか読ませるがこれ以外にほとんど翻訳が出ていないみたいで少し残念だ。2020/03/24
ごへいもち
1
面白かった。それ以上に 戦争によって受けた心や体の傷へのいたわりを感じた。もう少し マッデンの性格描写があるといいのかも。ただ それ以上に戦争が人間を支配してしまったということなのか(戦後3年たっていても)。第一次世界大戦というものがヨーロッパを戦場としたものだったということを改めて感じた。2007/05/19
panmilウエンディ
0
随分昔に読んだのですが、主人公の、優しくて孤独な警部が好きで今でも持っています。2014/03/13
たまき
0
前後したが、続けて2作読みました。こちらは、ジョン・マッデンの過去が明らかになっている。第1次世界大戦に従軍したマッデン警部の塹壕での悲惨な日々。恋愛関係に発展した女医ヘレンは兄弟と夫を亡くしていた。改めて戦争の悲情さを実感した。 最近の「24」タイプの作品と違い、ゆっくりと時間が進む。それがこの時代を選んだ目的だろうか。人物の性格もよく練られていて、時代も反映している。ヨーロッパの主な賞にノミネートされたのもうなずける。この後の作品も邦訳された様子もない。もともと寡作な人らしい。 2013/05/20
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