• ポイントキャンペーン

講談社+α新書
拍手しすぎる日本人 行列してまで食べないフランス人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 189p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062727426
  • NDC分類 769
  • Cコード C0295

出版社内容情報

出来の悪い公演でも拍手喝采する日本人は、西欧人にとっては不思議な存在。芸術鑑賞力を養い、日本人の文化度を磨く方法を説く。 バレエやオペラ、ミュージカル──あきらかに出来の悪い公演、来日した外国人の“手抜き公演”でも、なぜか拍手し、「ブラボー!」とスタンディングオベーションしてありがたがる日本人。いっぽうヨーロッパでは出来の悪い公演では、客は堂々と退席し、ブーイングの嵐を見舞う。
 そしてサッカーやオリンピックなどの試合後に客が言う「感動をありがとう」に、選手たちが応える「これからも応援をお願いします」の違和感ありまくりの不思議な“習慣”……。
 日本と欧米では、なぜこうも違いがあるのか。結局は、日本人の文化度が成熟していないからではないか……。
“不思議の国”日本人と世界から軽んじられないために、自立した日本人、主張できる日本人になるのはどうしたらいいかを紹介する。

第1章「不思議だらけの日本公演」
●夏の来日公演は“出稼ぎ”!? ●やらせの多い「ブラボー!」 ●本末転倒の舞台挨拶 ●日本だけで受ける『ジゼル』の場面
第2章「“芸術貧民”の日本人」
●自分を主張するフランス人 ●コミュニケーション下手な日本人 ●「最後の?公演」の真実 ●意見の対立を嫌う日本人 ●批判記事を欠かせないメディア
第3章「『感動をありがとう』は恥ずかしい」
●「今のお気持ちを聞かせて下さい」 ●小泉純一郎の罪な一言 ●拍手するあなたは嘘つきかも!? ●古今亭志ん朝と立川談志 ●映画『ブラック・スワン』の裏側 ●「追体験型感動」の落とし穴 ●3大テノールのわかりやすさ ●行列してまで食べないフランス人 ●フェルメール人気の理由
第4章「バレエがもたらした『本物の感動』」
●バレエ・ダンサーだったルイ14世 ●歴史を変えた「バレエ・リュス」 ●ジョルジュ・ドンの野性美 ●熊川哲也の超絶技巧 ●吉田都の安定感
第5章「大人になりたくない日本人」
●小学生のピカソ教育 ●人と比べなければ幸せになれる! ●「キティちゃんマニア」 ●大人になりたくない日本人 ●「おひとりさま」も、またよし


芳賀 直子[ハガ ナオコ]
著・文・その他

内容説明

外タレ天国日本。だから日本人はなめられる!世界の嗤われ者「芸術貧民」日本人から抜け出すための文化度養成マニュアル。

目次

第1章 不思議だらけの日本公演(『白鳥の湖』で送られる拍手;甘く見られた日本の観客 ほか)
第2章 “芸術貧民”の日本人(感動にもランクがある!;「She is excellent,but not brilliant」 ほか)
第3章 「感動をありがとう」は恥ずかしい(「今のお気持ちを聞かせて下さい」;小泉純一郎の罪な一言 ほか)
第4章 バレエがもたらした「本物の感動」(なぜ親はバレエを習わせるのか?;バレエ・ダンサーだったルイ14世 ほか)
第5章 大人になりたくない日本人(江戸の民衆のほうが鑑賞上手;美術館無料開放デー ほか)

著者等紹介

芳賀直子[ハガナオコ]
東京都生まれ。舞踊研究家。明治大学大学院文学部文学科演劇学専攻博士課程前期修了(文学修士)。専門は「バレエ・リュス」「バレエ・スエドワ」。研究者として国内外の舞台を多数鑑賞、評論やコンクール審査員としても活躍。各種媒体への執筆活動とともに、そのエレガントな語り口による講演の人気も高い。兵庫県立芸術文化センター所蔵「薄井憲二バレエ・コレクション」キュレーターとして展覧会企画、監修も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マカロニ マカロン

6
個人の感想です:B。バレエの研究家、展覧会のキュレータでもあり、普段はヨーロッパに在住している著者がバレエや美術展、日常世界の日本人と欧州人の差について書いている。日本では「とても人気があるので最後の一枚です」が最高のセールストークになるが、フランス人は「自分は自分」「人と違うことが重要」と思うだろう。「上っ面の感動や横並びの拍手、薄っぺらな称賛はもうやめましょう」と説く。タイトルの意味は、鎌倉で人気カフェに行列ができているが、何時間も待って店に入ってもゆっくりとくつろげないと感じるフランス人の言葉から。2015/02/12

ジキル

6
日本人はヨーロッパの芸術をまだ十分理解できておらず、著名な物ならなんでも喜んでしまうかのような鑑賞風景に苦言を呈しているというような内容。同意できる部分はあるんだけど、ヨーロッパと日本ではヨーロッパの芸術に関する下地が異なるのに、とにかく日本人へのダメだしが多くて、読んでいてあまり楽しくはない。でも、バレエや演劇に行ってみたくなりました。2013/07/24

とり

6
日本人の舞台(バレエ中心かな)の見かたや考え方に対する意見をまとめてあり、自分の舞台観劇に対する姿勢を見直す機会になりました…。確かに舞台は実際に行ってみないといいか悪いかわかりませんし、他のものに比べてチケット代も高いので、つい自分に対しても「すごくいい舞台だった」と言い聞かせたくなってしまうのですよね。でも感じ方は人それぞれ、自分の感覚を大切にして観劇していきたいと思いました。あと感じたのは作品の評価をネットでみてから観劇する、私の悪い癖。ネットは便利ですが、自分の感覚を忘れてしまうかも。気をつけよ。2013/06/22

Kunio Hanaoka

4
へんに原因まで追及していないところがいい。日本の観客は馬鹿にされている、よくてもよくなくても拍手をする日本人はどうなのか、など、バレエを中心とした鑑賞態度からの比較文化論。「芸の道というのは極めると基礎で観客の心をつかむことができる」(85ページ)というのは至言。2014/03/22

かーむ

2
図書館。自分でしっかりと判断ができる分野では会場の異常なほどの盛り上がりには頭をかしげることがありますが、初めて見に行く分野については周りの行動に従ってしまいますね。しかしそれは自分の意思を歪めていることだとこれから肝に銘じたいです。あと「どっちでもいい」とか正にそうでした。でも笑ってしまったのが国語のテストの問題文。「自由に意見を書きなさい」は確かに違う。言われて気づくのだから自分も相当ですね。2014/07/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4360596
  • ご注意事項

最近チェックした商品