出版社内容情報
出来の悪い公演でも拍手喝采する日本人は、西欧人にとっては不思議な存在。芸術鑑賞力を養い、日本人の文化度を磨く方法を説く。 バレエやオペラ、ミュージカル──あきらかに出来の悪い公演、来日した外国人の“手抜き公演”でも、なぜか拍手し、「ブラボー!」とスタンディングオベーションしてありがたがる日本人。いっぽうヨーロッパでは出来の悪い公演では、客は堂々と退席し、ブーイングの嵐を見舞う。
そしてサッカーやオリンピックなどの試合後に客が言う「感動をありがとう」に、選手たちが応える「これからも応援をお願いします」の違和感ありまくりの不思議な“習慣”……。
日本と欧米では、なぜこうも違いがあるのか。結局は、日本人の文化度が成熟していないからではないか……。
“不思議の国”日本人と世界から軽んじられないために、自立した日本人、主張できる日本人になるのはどうしたらいいかを紹介する。
第1章「不思議だらけの日本公演」
●夏の来日公演は“出稼ぎ”!? ●やらせの多い「ブラボー!」 ●本末転倒の舞台挨拶 ●日本だけで受ける『ジゼル』の場面
第2章「“芸術貧民”の日本人」
●自分を主張するフランス人 ●コミュニケーション下手な日本人 ●「最後の?公演」の真実 ●意見の対立を嫌う日本人 ●批判記事を欠かせないメディア
第3章「『感動をありがとう』は恥ずかしい」
●「今のお気持ちを聞かせて下さい」 ●小泉純一郎の罪な一言 ●拍手するあなたは嘘つきかも!? ●古今亭志ん朝と立川談志 ●映画『ブラック・スワン』の裏側 ●「追体験型感動」の落とし穴 ●3大テノールのわかりやすさ ●行列してまで食べないフランス人 ●フェルメール人気の理由
第4章「バレエがもたらした『本物の感動』」
●バレエ・ダンサーだったルイ14世 ●歴史を変えた「バレエ・リュス」 ●ジョルジュ・ドンの野性美 ●熊川哲也の超絶技巧 ●吉田都の安定感
第5章「大人になりたくない日本人」
●小学生のピカソ教育 ●人と比べなければ幸せになれる! ●「キティちゃんマニア」 ●大人になりたくない日本人 ●「おひとりさま」も、またよし
芳賀 直子[ハガ ナオコ]
著・文・その他
内容説明
外タレ天国日本。だから日本人はなめられる!世界の嗤われ者「芸術貧民」日本人から抜け出すための文化度養成マニュアル。
目次
第1章 不思議だらけの日本公演(『白鳥の湖』で送られる拍手;甘く見られた日本の観客 ほか)
第2章 “芸術貧民”の日本人(感動にもランクがある!;「She is excellent,but not brilliant」 ほか)
第3章 「感動をありがとう」は恥ずかしい(「今のお気持ちを聞かせて下さい」;小泉純一郎の罪な一言 ほか)
第4章 バレエがもたらした「本物の感動」(なぜ親はバレエを習わせるのか?;バレエ・ダンサーだったルイ14世 ほか)
第5章 大人になりたくない日本人(江戸の民衆のほうが鑑賞上手;美術館無料開放デー ほか)
著者等紹介
芳賀直子[ハガナオコ]
東京都生まれ。舞踊研究家。明治大学大学院文学部文学科演劇学専攻博士課程前期修了(文学修士)。専門は「バレエ・リュス」「バレエ・スエドワ」。研究者として国内外の舞台を多数鑑賞、評論やコンクール審査員としても活躍。各種媒体への執筆活動とともに、そのエレガントな語り口による講演の人気も高い。兵庫県立芸術文化センター所蔵「薄井憲二バレエ・コレクション」キュレーターとして展覧会企画、監修も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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