出版社内容情報
からだの中のがん細胞だけやっつける!
「がん抗体」の正体としくみがわかった
手術、抗がん剤、放射線に続く第4の治療法。
最新科学に基づく「免疫療法」が一般治療開始。
「樹状細胞療法」にはどのような特徴があるのでしょうか。最も端的な特徴は、複数の転移病変があるような場合でも、一つの転移病変に樹状細胞を打ち込むだけで、その転移病変ばかりでなく、他の転移病変にも反応が認められることです。もしも、樹状細胞ががんを直接攻撃したり、単に貪食するだけなら、打ち込んだ転移病変にしか変化が見られないはずです。実際、抗がん剤や遺伝子治療などの局所注入は、注入された部位にしか反応は出ません。「樹状細胞療法」では、転移病変に打ち込まれた樹状細胞ががん細胞を認識し、リンパ球などにがんを攻撃するよう命令を出します。忠実にがんの特徴を理解したリンパ球は、体の隅々でがんを攻撃するため、他の治療とは異なり、すべての転移病変に反応を示すのです。
●三大治療の限界が見えてきた
●がん治療に不可欠な武器「免疫力」
●進化してきた「免疫療法」
●解明されてきた樹状細胞の働き
●自己がん組織でオーダーメイド
●樹状細胞の腫瘍内投与という奥の手
●局所療法でも「全身的」な効果
●急増する「新・がん難民」
●がんの「休眠」から「永眠」へ
●“末期がんビジネス”の実態
高橋 豊[タカハシ ユタカ]
著・文・その他
岡本 正人[オカモト マサト]
著・文・その他
内容説明
からだの中のがん細胞だけやっつける。手術、抗がん剤、放射線に続く第4の治療法。最新科学に基づく「免疫療法」が一般治療開始。
目次
第1章 第四の治療法=がんの「免疫療法」とは
第2章 四〇年におよぶ、がん「免疫療法」の歴史
第3章 新世代の免疫療法「樹状細胞療法」
第4章 「樹状細胞療法」とはどのような治療か
第5章 ここまでわかった「樹状細胞療法」の実力
第6章 「新・がん難民」を救う新しいがん治療戦略
第7章 「樹状細胞療法」の治療に関するFAQ
著者等紹介
高橋豊[タカハシユタカ]
金沢大学医学部卒業。医学博士。金沢大学がん研究所教授および千葉大学医学部教授。セレンクリニックでがん休眠療法専門外来を担当。がんの時間学、生物学、化学療法を3本柱とした研究をがん休眠療法として完成。「がんとの共存」の概念を定着させた
岡本正人[オカモトマサト]
徳島大学大学院歯学研究科修了。歯学博士。武蔵野大学薬物療法学研究室客員教授。2006年より東京大学発バイオベンチャーテラ株式会社取締役CSO(最高科学責任者)、がん免疫療法専門セレンクリニック頭頚部・免疫療法外来担当となる。局所樹状細胞療法の理論を構築し、臨床応用して治療成果を上げた第一人者。2003年、上村修三郎「がん研究」奨励賞、2004年、日本頭頚部癌学会金賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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