内容説明
12億人のトップに君臨する紅い中華皇帝江沢民と総統引退後も台湾政局に隠然たる力を持つ李登輝の台湾をめぐる最後の闘いが始まった。
目次
第1章 二人の共産主義者
第2章 政治の世界へ
第3章 なぜ江沢民が選ばれたのか
第4章 なぜ李登輝が選ばれたのか
第5章 江沢民時代を切り開く
第6章 李登輝時代を切り開く
第7章 第一次台湾海峡危機
第8章 第二次台湾海峡危機
第9章 江沢民vs李登輝から胡錦濤vs陳水扁へ
第10章 第三次台湾海峡危機
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
20
江沢民も李登輝も政界を退いているが、興味深く読んだ。特に李登輝を後継と選んだ蒋経国は、ソ連のゴルバチョフ的な存在。彼が違う道を選んでいたなら、今の台湾はなかったであろう。また李登輝が長い間不倫をしていたという事実も面白い。さらに学者的な李登輝の変貌は政治の奥深さを感じさせる。2021/07/06
Humbaba
5
台湾がひとつの国として独立を保つのか,それとも大国である中国がそれを併合するのか.それを決定づける要素は多数あるが,その中の重要な一つのピースがトップに立つ人物である.それぞれの代表がどのような人間であり,どのような背景を持っているのかを対比させている.2012/01/06
akemitsu
1
本棚をさらっていたら出てきた少し古い本だけど、とても読み応えがあった。李登輝と江沢民の人生を対比させながら、両国の統治機構で権力を握るための政治家の間の闘争のようなものまで伝わってくる。中国、台湾それぞれの国内問題、米中関係、日台関係などいろいろな点を考えるための良著だと思う。2014/03/11