- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > 選書・双書
- > 講談社ソフィアブックス
目次
対談 この本を読むにあたって―アキレスとグルーの時間論
序章 タイムトラベルとは何か
1 タイムトラベルの理解可能性
2 時間モデルとタイムトラベル
3 誰が時間を語るのか
終章 失われた時を求めて
著者等紹介
青山拓央[アオヤマタクオ]
1975年、北海道に生まれる。1994年、埼玉県立浦和高校を卒業する。2001年千葉大学文学部を卒業する。同大学院修士課程に在籍する。時間論に興味を持ち、本作品を上梓する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
42
永井哲学を少しずつ再読中。書かれていることが前回と違った相貌をもって読めることに、ちょっと驚いたりしている。本書もその関連。著者は永井先生の学生だったこともあり、永井哲学と通じる点もあるが、時間について論じる流れは独特の関心をもって書かれている。圧巻はやはりラスト。アキレスと亀のパラドックスに迫る論は、もはや「タイムトラベル論」の領域を超えている。2018/03/26
SOHSA
34
タイムトラベルを素材として時間論について語った哲学書。冒頭の永井均氏と著者の対談で、本書が何に言及しよとしているかがある程度明確となり、興味深い。第1章「私の時間・前後の時間」から本格的に時間論が展開されていく。しかし、まずもって「時間」の定義が明らかにされていないことが、その後の議論を曖昧にしているような印象がある。それは「時間の本質が何か」という意味での定義ではなく、「人は何を時間と呼ぶこととしているのか」という語の定義という意味において。(→)2014/08/10
へくとぱすかる
23
時間SFの参考書にしたかったのだけれど、本の内容はそれをはるかに飛び越えて、時間のとてつもない不思議、議論など破綻して成立しないような地点にまで運んでいってしまう。これまでの哲学は、時間の本質を骨抜きにして語り、とりあえずの成功を収めたものの、これからはそうはできず、あるいは沈黙するしかないのかもしれない。……ということまでを教えてくれる入門書。本秀康さんのイラストが雰囲気を和らげてくれます。2014/03/02
りっとう ゆき
5
もちろん、時間とは、という問いを解決するものではないが、時間についてのいろんな知識や考察を得られたのでよかった。それによってますます謎は深まったわけですが。2021/03/23
袖崎いたる
3
永井均との対談を冒頭に、二人のなれそめと青山拓央自身の哲学テーマである時間との出逢いと、その深まりが話されている。そこから本文へ、と読み進めると、永井が時間を考えてるのとだいぶ重複した風情があって驚く。冒頭の対談でも永井は自分の哲学は受動的なもので、外からやってきたきっかけを通して考えることになったことへの応答といった形をとっていることがほとんどだと言ってたのが、納得。フッサールやマグダガートやと名前が出てくるが、そのどれかに熱く抱擁するような論調はなく、青山独自の素手のスタイルで書かれる時間論が瑞々しい2025/04/18
-
- 和書
- 女性看護学