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内容説明
きれいなノアザミ、エニシダ、シラン、ミズバショウ…、昆虫たちをだます数々の表技、裏技を著者は発見した。それでもまだ日本の花の生態は、8割が手つかずの「不思議の宝庫」だ!メスに化け、雄しべを動かし、性転換までする花たちの策略。
目次
チョウは味方か
闇夜のだましあい
頼れるハナバチ
対ハナアブ・ハエの巧妙な策略
甲虫は原始的か
花と昆虫の戦い
虫をあざむく花たち
虫離れ大作戦〔ほか〕
著者等紹介
田中肇[タナカハジメ]
1933年、東京に生まれる。1952年、都立紅葉川高等学校を卒業。貴金属細工職人をしながら、野山にでて、花と昆虫の生態を観察し、花の受粉システムを明らかにする花生態学を研究。明治大学ゲスト講師。その業績により1999年に日本花粉学会の学術賞を市井のアマチュア研究者としてはじめて受賞。2000年に第34回吉川英治文化賞を受賞
正者章子[ショウジャアキコ]
1963年、東京都に生まれる。武蔵野美術短期大学油絵学科中退。広告宣伝などの仕事を経て、映画制作会社映学社にて制作デスク担当。田中肇著『花と昆虫がつくる自然』など、花と昆虫の生態のイラストを描く
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
7
特定の昆虫だけが吸える形に特化した花。それは、花粉を媒介してくれる相手が少なくなるというデメリットが有る。しかし、特定の花のみをめぐるということは、自分の花粉を意味のあるところに効率的に回してくれるということでもある。和が少なくとも、それを効率でカバーできるのならば問題とはならない。2013/12/13
kuppy
0
庭に咲いている花や飛んでくる虫たちの見方が変わってきますね。著者はこれぞフィールドワークといえる方ですね。2016/07/19
Humbaba
0
花は、受粉するために蜜を用意して昆虫を呼び寄せる。ただし、それはあくまでも他の方法で呼び寄せられない場合において出会って、蜜を使わなくても昆虫が来てくれるのならば、わざわざ用意しない。それよりも花粉を作ることにこそ注力し、自分たちの子孫を増やそうとする。2015/01/22
H Tsuda
0
植物と虫の関係。どちらも相手あってのデザイン。とても興味深い世界でした。 そして花の名前をもっと覚えたくなりました。2019/05/21