内容説明
丸亀藩に仕える足軽が斬殺された。娘のりやは剣の腕を磨き、父の仇を討つべく江戸へ。供の村瀬藤馬と助け合い、ついに藩主の御前で仇と相まみえる―表題作のほか、関白豊臣秀次と剣豪富田景政の悲しき別れを描く「一の人、自裁剣」など、深い余韻が残る傑作四篇を収めた時代小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
14
4話の中・短編を収録。ひ弱な少女がある日出会った少年の一言で剣を学び免状を取るまでに。やがて彼女は両親の仇を討つため江戸へ向かう。映像が目に浮かぶような青春物語、と思ったら作者あとがきでキャスティングまで決まっていました。このほか「瘤取り作兵衛」も余韻さわやかで面白かった。2019/07/06
まりえる
3
時代が混在する小説短編集。表題の「春風~」は江戸時代で1番長く、他3編は信長以降の戦国時代です。「春風」は主役がとても魅力的で好きです。2013/07/20
rakim
3
内容は、仇討・宿命・矜持・・と中身の濃い物ながら、宮本さん特有の文章の品の良さと軽やかさで読後感の良い短編集。2011/05/30
まさみつ
3
短編集。好きなのは表題作かな。親を殺され仇討ちに出る娘武芸者。藩はその介添えに強いのか弱いのか微妙な男をつける。最初は嫌がった女武芸者だが、ある幼い頃の思い出に気がついた・・・・というお話。題名のとおりさわやかな読後感です。2010/08/19
Giyaman Teialuji
2
珠玉の短編集だな!ふぉーっふぉっふぉっふぉっふぉ(^o^);2019/09/07