内容説明
“ミスターホンダ”と呼ばれた宗一郎も急激な時代の流れについていけなくなった。功労者だが、“老害”。宗一郎は、盟友・藤沢武夫によって“切ら”れる。二人は、じつは仲が良くなかった―リストラ時代のいま、「超常識」を身上に、功成りとげた二人の身の処し方、考え方に企業生き残り、再生の途が見えてくる。
目次
第1章 「超常識人」本田宗一郎・藤沢武夫
第2章 宗一郎のルーツ
第3章 藤沢武夫のルーツ
第4章 サーキット落成
第5章 研究所分離と世界進出
第6章 水冷―空冷論争
第7章 ダブル・パンチ―宗一郎・藤沢こける
第8章 宗一郎と藤沢の退陣
第9章 動と静
第10章 栄光の舞台裏で
第11章 宗一郎の闘病と藤沢の死
第12章 殿堂入りと死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Terry Knoll
3
考え方が違う3人で動かす組織は、強いと感じる作品です。 本田宗一郎は技術屋。藤沢武夫は経理・会社経営。 直感的行動と理論重視の異質な2人の板挟みとクッションになった塩崎定夫。 宗一郎は「出来ない」という部下を「人のマネをするな」とゲンコツでなぐったという。今なら即パワハラで告訴だよ(笑 同時に会社から退くが、本田は明るい人柄で会社のブランドを高め、藤沢はカリスマ本田像を一掃し、後継者を育つよう社外から関与した。 2019/06/13
じゅんじい
0
本のタイトル通り、「真実の」本田さんがこれでもかと描かれています。水冷空冷論争やホンダ引退のいきさつなど、けしてスーパーヒーローではなかった本田さんが随所に登場します。しかし、それだからこそますますその人間臭さに魅かれるものがあります。2016/05/31