内容説明
百万都市・江戸は、同時代の欧米の都市と比べ本当に遅れていたのだろうか!?銀座・両替商などによる貨幣経済、奉行所などの行政組織、教育制度、江戸っ子の暮らし、職人たちの仕事ぶり、歌舞伎などの文化・芸術…、江戸のすべてを綿密なデータで分析する「大江戸事情モノ」第三弾。現代と比較できる地図も必見。
目次
プロローグ あなたにとっての江戸時代
第1章 安定経済の百万都市
第2章 封建社会の表と裏
第3章 のどかな江戸の町
第4章 人間味のある仕事
第5章 いやなら勉強しなくてよかった
第6章 独創文化が花ひらく
エピローグ 現在の若者の町はどうだったか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
44
江戸時代の生活事情が分かって面白かったです。江戸の生活に根差したものの全てがここにあるといっていいですね。綿密なデータの分析によって語られる江戸の事情の魅力に浸ってしまいました。知ってそうで知らない江戸の生活が知れることに興味津々でした。庶民の暮らし、職人たちの仕事ぶり、様々な文化が江戸の生活に根差し、江戸の人々に活気を与えていたんですね。2014/08/27
GaGa
36
現在の東京都のエリアよりもはるかに狭い江戸の町は、当時、世界一の人口を誇る都市であった。そんな極東の巨大都市の生活様式を西洋との比較をしながら紹介していく。えねるぎー事情よりも知識のあることが多かったが、そこそこ楽しめる。時代小説好きなら読んでおくと便利です。2010/12/27
kinupon
6
江戸庶民のバイタリティを感じます。現代にも通じることがたくさんありますね。2011/09/29
出世八五郎
6
私を江戸好きにさせた一冊。今でこそエドナイゼーションなんて発言をチラホラ見るけど、当時は江戸=穢土=暗黒時代という空気だった。この人と日下公人さんなどの先見の明は凄い。日下予言の通り世界がエドブラボーになりつつある。江戸時代に詳しくない人お勧め。廃本残念。
りんか
4
町民の生活という点から検証した江戸。著者自身の意見を訴えようとする意図が強すぎ、感情的になりすぎている印象を受けるが、平易な解説で地図や絵も多く読みやすい。親子向けの軽い教養番組を見ているような感覚で読める。この本の発行年代とは異なり今は「江戸時代は何もかも素晴らしかった」と主張する向きも見受けられるが、偏り無く評価したいものだ。2014/09/17