内容説明
愛する人のために殺人を犯した彼は、唯一の目撃者である公金横領犯と、たがいの利益をかけて、ひそかにある契約を結んだ。しかし、四年後、初恋の女性の結婚式が彼を一変させる。誓約は破られ、彼はとめどない女遍歴へのめりこんでいった…。棺にひそむ悦楽とは何か。人間心理の機微と意表をつく結末。鬼才の奔放な空想力と緻密な構想力が鮮やかに融合した、緊迫感溢れる異色ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
15
巨匠・山田風太郎の長編のひとつである。愛する人のために殺人を犯した彼は、唯一の目撃者である公金横領犯と、互いの利益をかけて密かにある契約を結んだ。しかし四年後、初恋の女性の結婚式が彼を一変させる。契約は破られ、彼はとめどない女遍歴へのめりこんでいった……という話だ。どうやって最期を結ぶのかってところは俺でも分かった。でも本当に超凄かったです、ハイ。さすがは作者であります。またいつか読もうと思う。2024/10/02
ぞだぐぁ
2
突然入った大金を期限内に使い切るため、お金を払って一定期間だけの奥さんをもらうって書くとFAN〇AやDL L〇teの同人作品で見る抜き系っぽいあらすじになるが、最初のBSS(ぼくがさきにすきだったのに)展開から最後に見つけた答えを確かめることができなくなるオチと言いドキドキしっぱなしだった。昭和38年の作品らしいが全然古びていない。魔界転生とか忍者のイメージの作家だったのでイメージが変わった。2020/03/25
辺野錠
2
聖女と思ったらそうでなくて聖女じゃないと思ったらそうだったとか色々と皮肉な展開が山田風太郎ならではだと思った。どうでもいいけど有明でこれ読んでたから近くの晴海が出てきたのは変な偶然にちょっと驚いた。2013/12/29
渋谷英男
1
山田風太郎はオールタイムベスト級に面白いのに。☆42022/07/30




