内容説明
細谷亮太先生は、子どものかかるがん(小児がん)を専門にするお医者さんです。お医者さんになって30年、がんとたたかうたくさんの子どもたちに会ってきました。毎日元気で生きていることのすばらしさをいちばんよくわかっている先生からの、「命」にまつわる12のものがたりです。
目次
命のことば―マミちゃんのたたかい
命の形―さとし君の誕生日
命の重さ―生きているってすばらしい
命の記憶―三十八億年のつながり
命の時間―死んだら、もどらない
命の力―人間に生まれてきたということ
命のなみだ―もう一つのクリスマス
命の壁―スヌーピーと二人の看護師さん
命の音―R君と家族の二か月間
命の質―ズシンと重かった聴診器
命の確率―名前のひみつ
命の記録―生まれてきてくれてありがとう
著者等紹介
細谷亮太[ホソヤリョウタ]
1948年、山形県生まれ。東北大学医学部卒業後、聖路加国際病院小児科勤務。1977年から3年にわたりテキサス大学総合がん研究所・M.D.アンダーソン病院小児科で勤務後、聖路加国際病院に復職。現在、同院副院長・小児科部長。家庭では三男一女の父(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のし
13
小児ガンで亡くなった子どもについて書かれています。子どもが素直に、健気にがんばる姿は読んでいても心に響きます。前、「別れを力に」という本を読みました。この本は小児ガンだけど、最後まで耐えてがんばった実話でした。辛いなか頑張った姿、そして家族の思いがこの本と重なり、少し涙がでました。2014/09/24
月華
3
図書館 こども向け。いわさきさんのイラストが愛らしいです。2017/04/04
okatake
2
小児がんに数十年たずさわってきた日本の権威細谷さんの著作。絵本も書かれている著者ですが、これはもう少し年齢が上になった子どもたちへのメッセージ。著者が医者になったときには不治の病といわれていた小児がんも今では8割ほどは治るようになってきたそうです。しかし、治らず若くして、命を落とす子どもたちも存在します。あえて、亡くなった子どもたちの物語を通じて、人のいのちの尊さやすばらしさをメッセージとして伝えてくれています。そして岩崎ちひろさんの挿絵も素敵です。 2015/04/28
彩
1
小児看護の授業担当の先生にお借りして読みました。 癌でターミナルケアを受けていたR君のお話が1番印象的でした。大好きだった野球観戦に行った後に急変したため、お母さんは連れ出したせいかと不安になりますが、それに対して看護師が「ドームに行ったから悪くなったのではなく、行かなくても悪くなったはずです。行けてよかったと思った方がいいですよ」と答えたそうです もし自分がこの子の担当だったら、この看護師のような前向きな言葉が出るだろうか…と考えさせられました。2021/09/06
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