出版社内容情報
近代の黎明に輝く知の巨人ライプニッツ。法学、政治学、歴史学、神学、哲学、数学、経済学、自然哲学、論理学を統合する思想を読む。17世紀中葉のドイツに生まれたゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716年)は、哲学、論理学、倫理学のみならず、歴史学、政治学、経済学から、数学をはじめとする自然科学に至るまで、まさに知の全領域を横断した知の巨人である。ルネ・デカルト(1596-1650年)、バールーフ・デ・スピノザ(1632-77年)と並んで近代哲学の礎を築いたこの巨人が与えた影響は狭義の哲学のみならず、数学や文化交流にまで及ぶが、残念ながらライプニッツはみずからの思想を分かりやすい形では決して示さなかった。
ライプニッツが提示した概念はしばしば奇妙で抽象的である上、異なる見方を統合する傾向があるため、読者は常に困惑させられ、その思想の全容を理解するのは決して容易ではない。そこで、本書は専門的な議論や影響史についての記述を割愛し、大切なことだけを取り上げる。しかも、それをわれわれの経験から実感できるように描くことで、明快にして徹底的な内容をもちながら最良の手引きにもなる、という稀有な書物が実現されている。ライプニッツ思想の全領域をカバーし、要となる分野については重点的に検証しながら、形而上学、認識論、倫理学、政治思想の交わる領域を概観した末には、それらの基盤となる世界がモナドで構成されるという著名な説はわれわれ自身の生きることと深く結びつきながら理解されることになるだろう。
生きるための、生きることを理解するための哲学のリアルな姿がここにある。
謝辞
凡例
第一章 ライプニッツを読む
1 ライプニッツ哲学の背景にあるもの
2 ライプニッツを読む難しさ
3 本書の使い方
第二章 神と最善の可能的世界
1 知識の二つの原理
2 神の存在
3 神の本性
4 あらゆる可能的世界の中の最善のもの
第三章 実体
1 初期近代哲学における実体概念
2 ライプニッツの実体論――単純性と単一性
3 宇宙に対する視点としての実体
4 相互作用と予定調和
第四章 理性的精神
1 微小表象と意識のレベル
2 必然的真理と生得観念
3 知識
4 同一性と選択
第五章 ライプニッツの哲学、そして哲学者としてのライプニッツ
原注
文献一覧
索引
フランクリン・パーキンズ[フランクリン パーキンズ]
著・文・その他
梅原 宏司[ウメハラ コウジ]
翻訳
川口 典成[カワグチ ノリシゲ]
翻訳
内容説明
一七世紀中葉のドイツに生まれたライプニッツは、哲学、論理学、倫理学のみならず、歴史学、政治学、経済学から数学をはじめとする自然科学に至るまで、まさに知の全領域を横断した巨人である。その思想の全容を理解するのは、きわめて難しい。専門的な議論や影響史を割愛し、大切なことだけを、われわれの経験から実感できるように描くきわめて稀有な入門書。
目次
第1章 ライプニッツを読む(ライプニッツ哲学の背景にあるもの;ライプニッツを読む難しさ;本書の使い方)
第2章 神と最善の可能的世界(知識の二つの原理;神の存在;神の本性;あらゆる可能的世界の中の最善のもの)
第3章 実体(初期近代哲学における実体概念;ライプニッツの実体論―単純性と単一性;宇宙に対する視点としての実体;相互作用と予定調和)
第4章 理性的精神(微小表象と意識のレベル;必然的真理と生得観念;知識;同一性と選択)
終章 ライプニッツの哲学、そして哲学者としてのライプニッツ
著者等紹介
パーキンズ,フランクリン[パーキンズ,フランクリン] [Perkins,Franklin]
ヴァンデルビルト大学卒業。ペンシルヴァニア州立大学で博士号取得(哲学)。現在、デポール大学教授。専門は、古代中国思想・近代ヨーロッパ哲学
梅原宏司[ウメハラコウジ]
1971年生まれ。立教大学兼任講師。博士(比較文明学、立教大学)。専門は、文化政策・文化研究・日本政治思想史
川口典成[カワグチノリシゲ]
1984年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了(宗教学)。著述家(舞台芸術)、演出家、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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またの名
ゆきだるま
左手爆弾
ポルターガイスト
れ