講談社選書メチエ<br> ティムール帝国

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講談社選書メチエ
ティムール帝国

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585736
  • NDC分類 229.6
  • Cコード C0322

出版社内容情報

チンギス・ハンと並ぶユーラシアの英雄ティムール。モンゴル、ペルシア、イスラームとの関わりに着目し、大帝国の世界史的意義を解く

「チンギス・ハンは破壊し、ティムールは建設した」――。
一四世紀から一五世紀にかけて、中央ユーラシアの広大な領域を統合した大帝国がティムール帝国である。
現世の楽園とも言える庭園(バーグ)を数多く建設し、青に彩られた帝都サマルカンドとその周辺に高度な文化を花開かせた。インド・ムガル帝国にもつながるこの帝国はいかにして繁栄したのか。マムルーク朝やオスマン帝国など西アジアの敵対勢力をも打ち破った創始者ティムールとその後継者たちの知られざる実像に迫る。

はじめに サマルカンド・ブルーの謎 
第一章 稀代の英雄の登場 
  1 ティムールの出自と出生 
  2 ティムール出生時のユーラシア 
  3 モンゴル帝国とチャガタイ・ウルス 
第二章 創業の時代 
  1 群雄割拠の中央アジア 
  2 モグール・ウルスとの同盟 
  3 ティムール政権の成立 
  4 中央アジアの統合とチャガタイ・アミールの反乱 
第三章 拡大の時代 
  1 西アジアの征服 
  2 キプチャク草原への遠征 
  3 北インドへの遠征 
  4 生涯最後の遠征 
第四章 帝国揺籃の地マー・ワラー・アンナフル 
  1 マー・ワラー・アンナフルの世界
  2 カシュカ河流域とティムール 
  3 サマルカンドとケシュの両京制 
  4 鎖の宮殿で冬営するティムール 
第五章 帝都と首都圏 
  1 七年戦役中の土木・建築事業 
  2 現世の楽園バーグ 
  3 サマルカンドとケシュのあいだ 
第六章 ティムールの死をめぐって 
  1 傷身儀礼 
  2 ハリール・スルターンとチンギス家 
  3 内乱のゆくえ 
第七章 もう一人の後継者 
  1 ウルグ・ベグ政権の成立    
  2 サマルカンドの繁栄 
  3 対外政策とグーリ・アミール廟 
  4 史書『四ウルス』と四ウルス叙述法 
第八章 伝説のなかのティムール 
  1 サーヒブ・キーランという称号
  2 ティムールの系譜 
  3 「王朝の創始者」の創造 
おわりに ティムール帝国のその後

内容説明

一四世紀から一五世紀にかけて、中央ユーラシアの広大な領域を統合した大帝国がティムール帝国である。現世の楽園とも言える庭園(バーグ)を数多く建設し、青に彩られた帝都サマルカンドとその周辺に高度な文化を花開かせた。インド・ムガル帝国にもつながるこの帝国はいかにして繁栄したのか。マムルーク朝やオスマン帝国など西アジアの敵対勢力をも打ち破った創始者ティムールとその後継者たちの知られざる実像に迫る。

目次

第1章 稀代の英雄の登場
第2章 創業の時代
第3章 拡大の時代
第4章 帝国揺籃の地マー・ワラー・アンナフル
第5章 帝都と首都圏
第6章 ティムールの死をめぐって
第7章 もう一人の後継者
第8章 伝説のなかのティムール

著者等紹介

川口琢司[カワグチタクシ]
1959年北海道生まれ。北海道大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、藤女子大学文学部講師。博士(文学)。専門は前近代の中央ユーラシア史およびトルコ学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

244
ティムール帝国の歴史を知れたが、ティムールの説明に多くを割かれている印象。この時代は興味があまりなかったので勉強になり良かった。2015/02/23

sibasiba

17
ポストモンゴル期にチンギスハーンの再来として中央アジアを中心とした大帝国を築き上げたティムールとその後継者についての本。チンギス統原理によりハンの称号を名乗ることが出来なかったのか。ウルグ・ベグ統治下のサマルカンドとかもっと知りたいな。次はムガル帝国の本を読もうか、それとももう少し中央アジアの歴史関連を攻めようか。2015/01/19

BIN

15
モンゴル帝国に続く中央アジアの覇者ティムールが創建した大帝国について。ティムールに関して書かれたものは少ないので貴重なものではあるが、正直淡々と学術的に語っているせいか読みにくい、というかイメージしにくい。ただチンギス統原理に基づき、チンギス・ハンの子孫を飾り雛にして、自分は女婿として牛耳っていたことなどは勉強になった。晩年は中国を目指したのではなく、モンゴル帝国制覇として北元を目指していたとはな。ティムールに対してが大半なのは当然なのかもしれないが、ウルグ・ベグについてはもっと知りたかったな。2018/06/04

かんがく

14
ポスト・モンゴル帝国期の英雄ティムールについて。馴染みのない人名が多く、時系列が前後しがちなのでやや読みづらい。先日読んだ明清の歴史におけるタタールとオイラトについてもそうだが、全盛期が終わった後もモンゴル帝国の権威というか正統性のようなものは強い力を持っていたことがわかった。2018/12/27

中島直人

11
著者も言われる通り、チンギスハンに比べてマイナーな存在といえるチムールが創った帝国の通史。著者の意思を底流に感じながら、一連の流れとして読むことが出来たが、学術的な精密さを求めるあまりか、文章に勢いがなく、のめり込むことは出来なかったのが残念。2014/03/25

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