集英社文庫<br> 僧正殺人事件―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈3〉

集英社文庫
僧正殺人事件―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 455p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087488319
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

春のニューヨークを震撼させた悪夢。アマチュア探偵ファイロ・ヴァンスが関わった事件の中で、最も陰惨にして奇怪、戦慄的なものといえば、間違いなくこの“僧正殺人事件”だろう…。「だあれが殺したコック・ロビン?『それは私』とスズメが言った」マザー・グースの歌詞をなぞるように進んで行く不条理な連続殺人。ヴァンスと犯人との鬼気迫る攻防―!乱歩がベスト3に選んだ「童謡殺人」の歴史的傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ソルト佐藤

8
ヴァン・ダインは初読み。読んだこともないのに、なんだか懐かしい感。そう、これは新本格の初期の雰囲気。他の古典では牧歌的な部分を感じたけれど、これはそこはなく。なるほど、いわゆる本格ミステリの典型がここでできたのか。探偵の衒学趣味とか(笑 もっとも、こちらは本当の知識人が書いているので、幅広く、内容はさっぱり(笑 事件としては古典にありがちな前半はたるい。でも、容疑者がしぼられるたびに、そいつが殺されるシュチュエーションは二時間ドラマみたいで楽しい(笑2019/10/13

来古

2
「黒死館殺人事件」でも感じたが、ペダントリーは自分には合わない気がする。あと、この動機であれだけの事件を起こすのは不自然ではないだろうか?2017/11/11

クロモリ

2
もったいないのは、数学の話が多用されているのに、その面白さが伝わらないで装飾に終始してしまっていること。ナイン・テイラーズの鐘鳴法みたいに愛をもって語って欲しかった。文系ですがわからないなりに熱意は伝わりますので。物語性の強いミステリーが好きな私にはもう一つですが、クリスティーっぽい作風が好きな人にはいいんじゃないでしょうか。ラストはいかにもアメリカ人らしい。2012/08/16

スズツキ

2
疲れた。登場人物たちはあのラストにもっと騒がないのかねぇ。2010/02/23

Hiro

1
さすが傑作と誰もが推すだけのことはある。今読んでも一定楽しめる作品だ。でもこういう、本格推理の古典にはよくあるように本作もまた途中がちょっと退屈。つまり冒頭の特色ある犯罪の描写が一段落するとしばらくは関係者への聞き取りとか手がかりになるのかどうかよく分からない様々な物証の発見や登場人物の細かな行動など、どうしても地味で煩雑で盛り上がりにくく、捜査の進展もない描写が続きやすい。この部分を我慢してラスト100ページくらいまで読み進む忍耐が必要なのだ。でも本作の場合そうした忍耐が充分報われるだけの結末であった。2019/08/19

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