内容説明
「特捜検察」とは東京、大阪、名古屋地検だけに置かれた、特別捜査部のこと。「特別」の名の通り、難しい事件が捜査の対象だが、花形は政界事件や脱税、外為法違反などの経済事件。全官庁のなかでも特異なエリート集団である。「国家に有用な人材は汚職のような低次元のもので葬ってはならない」とする「国家有用論」。それに対置する「特捜の論理」とは?日本に巣くう闇社会の巨悪たちを特捜検察は斬れるのか。
目次
第1章 栄光と悲惨
第2章 敗戦の混沌
第3章 指揮権発動
第4章 保守合同下の暗闘
第5章 特捜王国の全盛
第6章 眠れる獅子
第7章 総理大臣の犯罪
著者等紹介
山本祐司[ヤマモトユウジ]
1936年、中国・奉天市(現・瀋陽)に生まれ、山口県萩市に育つ。早稲田大学法学部を卒業し、毎日新聞社に入社。10年間司法記者クラブに在籍ののち社会部副部長、横浜支局長を歴任。社会部長時代の1986年、脳溢血で倒れるが“奇跡の生還”を遂げ、懸命のリハビリを続け8年がかりで『最高裁物語』の執筆に挑み、同書で1995年度、ジャーナリスト界最高の賞とされる日本記者クラブ賞を受賞。ペンを衝き動かす記者魂は燃え続け、フリーライターとして活躍
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