心という難問―空間・身体・意味

個数:
電子版価格
¥2,145
  • 電子版あり

心という難問―空間・身体・意味

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2025年05月17日 20時57分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062200783
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

出版社内容情報

他者は実在するのだろうか。目の前の木やリンゴは本当に存在するのか。哲学の究極の難問に挑み、「実在する」との結論を導く大力作!哲学には、いくつか、根本的な大問題があります。たとえば、他我問題。他者は本当に存在するのだろうか。すべては、私の脳に映し出された像にすぎないのではないか。そんなことはない、といいたいところですが、歴史的に、さまざまに論じられながら、解決したとは言えません。すべては、あなたの脳の中に映じていることだ、という主張に対して、結局、有力な反論はだせないのです。

あるいは、あなたは、他人の痛みを感じることができるでしょうか。他人が腹痛を訴えているとして、その痛みが本当にあるのか、あなたにはついにわからないのではないか。これまた、哲学史上の有名な難問です。

目の前にリンゴがある。あなたがそれを知覚しているから、あると言える。哲学史上有名なジョージ・バークリの名言によれば、「存在するとは知覚されることである」。とすれば、リンゴのある部屋から誰もいなくなれば、リンゴは存在しなくなる。
そんバカな、といっても、論理的に反論するのは、きわめて難しい。

このような哲学の難問にたいして、著者は、まっこうから、いや、リンゴはあるんだ 、という哲学的立場を確立しようとします。
素朴実在論という立場です。

古来重ねられてきた哲学的議論をふまえつつ、さまざまな反論にさらされてきた「素朴実在論」を、周到かつ明解な
議論でうちたてる、著者渾身の代表作です。
好評を博した快著『哲学な日々』の理論編ともいえる力作。

1 問題
 1.漠然とした問題 2.素朴実在論の困難 3.二元論の困難 4.一元論の困難 5.他人の心という難問
2 理論
 6.知覚の眺望構造 7.感覚の眺望構造 8.知覚的眺望と感覚的眺望 9.相貌と物語
3 解答
 10.素朴実在論への還帰 11.脳神話との訣別 12.他我問題への解答


野矢 茂樹[ノヤ シゲキ]
著・文・その他

内容説明

私が見たり聞いたりしているこれは、本当に世界そのものなのだろうか。かつては誰も見通すことができなかった、知覚し感覚するという経験を解き明かす、思考のドキュメント。ついに、世界と心ある他者に出会えた。哲学はここまで来た!眺望論の完成、そして相貌論の一歩先へ。

目次

1 問題(漠然とした問題;素朴実在論の困難;二元論の困難;一元論の困難;他人の心という難問)
2 理論(知覚の眺望構造;感覚の眺望構造;知覚的眺望と感覚的眺望;相貌と物語)
3 解答(素朴実在論への還帰;脳神話との訣別;他我問題への解答)

著者等紹介

野矢茂樹[ノヤシゲキ]
1954年東京都に生まれる。東京大学大学院博士課程単位取得退学。北海道大学助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

35
読了に6日かかりました。無視点的・有視点的な「眺望」という考えを使って、絶対的と思われた他我問題の「壁」を取り払った快著。以前読んだ、中村秀吉「パラドックス」の最終章の議論を連想したおかげで、なんとか理論の部分についていけました。むずかしければ、そちらを先に読むと役立つかも。「他者の心」を公共的・日常的な空間に返して、開放したような明るさを感じました。読者を決して置いていかない懇切丁寧な説明が良かった。2016/07/29

izw

16
心、意識、知覚、感覚の問題について一歩一歩緻密に議論を積み上げている。哲学的議論を展開する本は滅多に読まないが、これまで読んだ中で最も論理展開が分かりやすい本だった。「はじめに」に「哲学用語も哲学の学説も何ひとつ知らなくとも、私とともに進んでいけるはずである」を書いている通り、素人でも読みとおすことができた。ただ、9章「相貌の諸相」はそれまで丁寧に進めてきた議論が雑になった(あるいは、読者に対する配慮が少なくなった(普通になった?))気がしたのと、11章「脳神話との訣別」はちょっといただけない。2016/09/05

izw

8
最初に読んでから3年目にして再読した。以前議論が雑だ、という感想をもって、よく分からなかった「9章「相貌の諸相」についてもそんなに違和感なく議論についていくことができた。その上で、やはり11章「脳神話との訣別」で展開されている脳という物理的存在が意識・心を生じさせるのは幻想である、という主張には疑問を感じる。2019/07/14

yutayonemoto

6
30分でざっと内容を確認した。余裕のある時に読み解くことも必要かと思う。普段考えていることとは少し違う。非常に丁寧な論考なので、論の組立自体が参考になると思う。2016/08/28

kousan

4
読むのに1年程度かかった。独我論では、前に進めない。眺望論と相貌論を取り上げ、役に立つ哲学が必要であると考えた方が有益ですね。2019/09/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10932126
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品