出版社内容情報
未発表3篇+デビューの頃を書いた「ハサミ男の秘密の日記」を収録。デビュー後、編集部の要請で送られていた習作短篇3篇とデビュー当時の様子を友人に書き送った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。独特の笑いとセンス、ペーソスを湛えた殊能将之初期作品集。
犬がこわい
鬼ごっこ
精霊もどし
ハサミ男の秘密の日記
解説 大森 望
殊能 将之[シュノウ マサユキ]
著・文・その他
内容説明
没後発見された未発表作品「犬がこわい」「鬼ごっこ」「精霊もどし」収録。同時収録:「ハサミ男の秘密の日記」
著者等紹介
殊能将之[シュノウマサユキ]
1999年『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。以降、ミステリーにSFの手法を合わせた名探偵・石動戯作シリーズとして『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『樒/榁』『キマイラの新しい城』を上梓。2013年2月、他界(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itoko♪
81
発売されすぐに購入したものの、一篇ずつ大切に読む。没後に発見されたという、三篇の作品と、『ハサミ男の秘密の日記』が収録されています。『ハサミ男』を初めて読んだのは十数年前。衝撃を受けたし、すぐに読み返したこともよく覚えている。解説で「計算され過ぎている。」とあり、納得。でも他の作品は読んだことがなかったので、読めて嬉しい。『犬がこわい』は、犬嫌いの人には恐ろしく、犬好きさんには感動作だと思われます。2016/04/06
山田太郎
75
XTC好きな作家でセンス悪いもの書くわけないので、好きな作家だったんですが。性格悪いのも当然といえば当然なんで、もうすこしなんか書いてほしかったよなと。解説がまた面白いです。2016/04/11
nobby
73
他作品既読の身としては、やっぱり読み終わって淋しい...『ハサミ男』での衝撃デビュー前に書かれたと思われる未発表短篇3つ。派手さこそ無いものの、最後に思わぬ夢中とか驚きの結末に導くのはサスガ!「犬がこわい」はずっと犬への嫌悪や恐怖をひたすら綴られるのを読んでの急展開がスゴい!「精霊もどし」は何となく予想ついた展開からの壮絶に唖然!緊迫した「鬼ごっこ」の壮大さにもニヤリ!「ハサミ男の秘密の日記」で描かれるメフィスト賞受賞からの顛末も背景など曖昧ながらも興味深い。寂しいついで順に全作品再読してみるかなぁ...2025/09/07
さっちゃん
55
殊能さんが活躍されていた頃は絶賛子育て真っ最中で読書どころではなく、そのお名前を知ったのは鬼籍に入られてから。私と同郷だったんですね。いくつか積んであるのでいずれじっくり追います。/短編はデビュー前の習作とはいえ完成度は高く、とても面白い。ただ、読んでいて読点がけっこう頻繁に打たれることが気になった。クセなのか、喫煙者だからなのか? デビュー時の裏話をまとめた「ハサミ男の日記」ではちょっと印税を気にしたりして微笑ましい。熱量高めの解説も読み応えがあり殊能さん初心者からベテランまで楽しめる一冊。2022/09/14
あも
50
犬がこわい/鬼ごっこ/精霊もどし/ハサミ男の秘密の日記。タイトルの通り、非常に、非常に残念ながら若くして亡くなった殊能氏の未発表短編集。冒頭3編は、まさにタイトルそのまま。下手な作家が書いたら出オチになりそうな内容でありながら、バイオレンスでミステリーでオカルトな切れ味鋭い良作揃い。日記は『ハサミ男』でメフィスト賞を受賞した前後を日記形式で友人に送ったメールが元。日記ではあるが個人的なものというより他人の目に触れるに足る内容でとても面白かった。このような形であれ、また彼の新しい作品を読めた事に感謝したい。2017/06/07
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