出版社内容情報
「モテるために、飛ぶ」 非モテ男子は、ひたむきに大空へ。めざすは、鳥人間コンテスト優勝! “青春小説界”期待の新人、最新作!新宿区の大学に通う理系大学生・坂崎基樹。彼は「サイクリング同好会」に所属し、人生に波風立てる異性の影も形もない、平凡な日々を過ごしていた。
そんな非モテ男が「航空機研究会」に所属する親友・萩山寅泰の「上手く飛べば、モテる」という一言で、鳥人間コンテストをめざすことに。
航空機サークルの下級生・児島花澄に一目惚れした坂崎は、授業そっちのけで猛特訓を続けるが、あるトラブルが彼の心に大きな影を……。
弱小航空機研究会で繰り広げられる、<恋>に不器用な理系男子たちの真っ直ぐな青春ストーリー!
竹田 真太朗[タケダ シンタロウ]
著・文・その他
内容説明
人生に波風立てる異性の影も形もない、平凡な日々を過ごす理系学生・坂崎基樹。そんな男が悪友に誘われ鳥人間コンテストのパイロットを目指すことに。飛行機サークルの下級生に一目惚れした彼は、授業そっちのけで猛特訓を始めるが、あるトラブルが彼の心に大きな影を…。
著者等紹介
竹田真太朗[タケダシンタロウ]
1984年神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部を卒業後、電気機器メーカーに勤務。『不束な君と素数な彼女』で講談社が新設した公募新人賞「ワルプルギス賞」を受賞し、2014年1月にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiace9000
103
カッコつけて飛んで落ちて、でもカッコ良すぎて神話になった「イカロス」。機体にその名を冠し、鳥人間コンテストを目指す理系大学生たちの苦悩と葛藤と恋と成長を、主人公のレポートのていで描く青春譚。語り手のパイロット"クレイジー自転車乗り"坂崎基樹はじめ航空機研究会BAMP代表の萩山、篠原、小島、OBハジメさん、緒方教授ら主脇ともに登場人物が魅力的に躍動するのはもちろん、それぞれの内面にまで分け入り踏み込んで描く、掴む人間ドラマ性は充分満足の読み応え! 笑いあり涙もあり、ともあれ作者は「勝負」をよくおわかりだ😭2023/03/04
nyanco
45
人力飛行機モノは、結構好きで本作も楽しみにしていました。序盤、女にモテたくて…の件、そしてモテない男子の独白形式で綴られる様子から、ありがちだなぁ…と、一度は読むのを止めようかとも思ったのですが、読破して良かった。ストーリーは、全く興味のなかった世界にひょんなことから飛び込んで、熱中、しかしトラブルから挫折しかけ、でも再び…と、確かにありがちではあるのです。でも、、コジに対する恋心の描き方、挫折しかけた坂崎を突き動かしていく幾つかのエピソードも良かった。続→2014/09/04
七色一味
26
読破。あ、この公園知ってる。っていうか、社会人数年間、この公園で花見して、酔っ払って騒いでた場所じゃん。会社はその後、ちょっと離れた場所に移転して、この公園での花見はなくなっちゃったけどね…。懐かしいなぁ…。☆大学生だって、こんなに(おのれの欲望に)真っ直ぐに、何かに打ち込めるんだいっ、という物語です。もしかしたら、じんわり胸が熱くなったり、くすくす笑えたりできます。ちょっとラストは捻りがなかったかなぁ、とは思いますが、それまでストレートなんだから、こう言う結末だってストレートでいいんじゃないでしょうか。2014/12/04
しろ
26
☆8 ザ・青春小説!面白かった。鳥人間コンテストに挑む大学生の小気味良く熱い青春。ロードレースサークル所属の主人公が恋のために飛ぶ!イカロスというあだ名が付けられるところは少し「うーん」だが、「男はみんなイカロスである」という言葉に表される、男のええかっこしいを描くには良かった。男どもはバカでかっこいいし、女性たちは可愛いし、大人も含めてイイ奴ばっか系の物語。主人公のいないところの語りは違和感もあったけど、最後の盛り上がりは青春小説の真髄をいっていたし、軽妙で飽きのない書きぶりが最高の青春小説にしていた。2014/08/02
もえたく
21
自転車レースに、はまっていたもてない男子大学生が、同級生の誘いで、鳥人間コンテストのパイロットに。表紙のイラストのおかげで軟弱な感じがしますが、飛ぶことを諦めきれないOBの話もあり、笑えて、キュンときて、グッとくるおじさんでも楽しめる青春成長小説でした。「男は皆、イカロス」納得。2014/10/20