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ノボさん―小説正岡子規と夏目漱石

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  • サイズ A5判/ページ数 404p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062186681
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

第18回司馬遼太郎賞受賞! 静かに、熱く、必死に生きる。子規と漱石。この出逢いがなければ、「私たちの小説」は生まれなかった。第18回司馬遼太郎賞受賞! 
静かに、熱く、必死に生きる。子規と漱石。この出逢いがなければ、「私たちの小説」は生まれなかった。

「ノボさん、ノボさん」「なんぞなもし」
明治二十年。新時代の躍動とともに、ノボさんこと正岡子規は二十歳を迎えた。
アメリカ渡来のべーすぼーるに夢中の青年は、俳句・短歌・小説・随筆、あらゆる表現に魅入られ、やがて日本の文芸に多大な影響を及ぼす存在となる。
子規は常に人々に囲まれていた。友人、師、家族から愛され、子規もまた彼らを慕った。
そしてこの年、東京大学予備門で運命的な出会いを果たす。同じく日本の文学の礎となる、金之助こと夏目漱石である。
志をともにする子規と漱石は、人生を語り、夢を語り、恋を語った。明治三十五年、子規の余命が尽きるまで、誰もが憧れた二人の交際は続く。
子規と漱石の友情を軸に、夢の中を走り続けた人、ノボさんの人生を描く。

小説家・伊集院静がデビュー前から温めていたのは、憧れの人、正岡子規の青春。
野球と文芸に魅入られた若者の姿は、伊集院静の青春そのものだった。
三十年にわたる作家生活の中で、ずっと憧れ、書きたかった。書かなければ、先には進めなかった。

伊集院 静[イジュウイン シズカ]
著・文・その他

内容説明

この出逢いは、人生を変える。走るように、飛ぶように生きた三十五年の熱き奔流。子規と漱石。二人の友情は、日本の未来をひらいた。こんな友が欲しかった。こんな男に、側にいてほしかった―。伊集院静が贈る、待望の、感動の青春小説!

著者等紹介

伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年山口県生まれ。立教大学文学部卒業。CMディレクターなどを経て、1981年「皐月」で作家デビュー。1991年『乳房』で吉川英治文学新人賞、1992年『受け月』で直木賞、1994年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shinji Hyodo

99
良い物語を読みました。一人の人の少年期から青年期を此れ程鮮やかに描き、その人の迎えた終焉がこんなにもに辛くまるで身内の死の様に感じ、その場所の隅の方で良いので立会いたかった…なんてことを想うほどに『ノボさん』正岡子規の生き方は鮮烈だった。俳句や短歌に興味はあれど、ほぼ触れたことの無い世界…これからもっと興味を持とう。子規と漱石との友情が此れ程に深いものだったことも新鮮な驚き。『坂の上の雲』にも二人の出会いなどが描かれていたと思うが、改めてこの二人が同時代に生きたことに天の配剤の妙を感じる。2016/11/25

Gotoran

82
著者の憧れの人であった“ノボさん”こと、正岡子規、その半生を描いた本書。“べーすぼーる”に興じる書生期から、夏目漱石との邂逅・心の交流(友情)を主軸に、俳句・短歌・小説・評論等で才能を発揮した文芸活動、肺結核で35歳の若さで逝くまで。子規の熱く短い生と個性豊かな人間像、子規への母・八重と妹・律の献身的な愛情、明治という躍動感、若者達の大志、青春群像が余すところなく描かれる。非常に興味深く読むことができた。また、子規、漱石、鴎外等の作品に当たりたくなった。2014/04/26

カザリ

67
昔、松本大洋のマンガで「~ぞなもし」と語尾を付けるキャラがいて、いったいどこの方言ぞなもし?と思っていたら松山弁でしたか。。10年ぐらいかかりました。のぼさん大好きです。。旅行をしても今は日本はどこでもほとんど同じ風景でつまらないのだけど、この土地の言葉にははっとさせれる。柳川に行ったときも一緒に温泉にはいった近所のおばさんが「~ばってん」と言っていて、ほんまかー!ばってん??と思いました。ほんとに使うんですねえといったらほほ笑まれました笑2014/09/29

獺祭魚の食客@鯨鯢

66
 ノボさんとは子規の本名 升(のぼる)の愛称です。東大予備門時代には野球に夢中になり「のぼる⇒野ボール⇒野球」という駄洒落を言ったとか言わなかったとか。ユニフォーム姿の写真が残されています。  ドラマ「坂の上の雲」でも二人の交情が描かれており、松山出身の子規は実家と赴任時代の漱石の下宿とを行き来していました。  その後、俳句と小説と名を残す分野は分かれましたが、それぞれ多くの人々へ影響を与え続けています。 現在休載中の新聞小説「ミチクサ先生」の表裏をなす作品としてとても興味深いものがあります。2020/02/29

レアル

63
ノボさんこと正岡升(正岡子規)の短い生涯の中を全力で生き抜いたそんなお話。前半は「べーすぼーる」なるスポーツや友と旅に出るといった夢を夢中に追いかけ、かつ快活に駆け抜けるそんなノボさん。そして後半は病気と戦いながらも自分の使命を貫くそんなノボさんが描かれている。文学への憧れと情熱、そして生き方が素敵で良い。そんな魅力あるノボさんの一生に欠かせなかった夏目漱石。そんな漱石との友情物語としても面白い小説だった。良い本に巡り合えた。2016/07/01

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