出版社内容情報
フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシス。生涯黒衣を身につけた王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。
フィレンツェの名門に生まれたカトリーヌは、フランス王に嫁ぎ10人の子を得る。だが夫、アンリ二世の愛情はもっぱら寵姫ディアーヌ・ドゥ・ポワティエに向けられていた。その愛情を取り戻す意味もあった馬上での試合。勝利したはずの夫は、そのときの傷が元で急死してしまった。
夫の死後も、子どもたちと近隣王室との結婚話をまとめたり、幼いシャルル九世の治世では摂政をつとめるなど、才覚を生かして手腕を振るう。
肥満体だったため、黒衣を着ているという説もあるほどの美食家で、子どもたちの誰よりも肝が据わっていた。
アンリ二世の死後も、フランスでは宗教的対立によって内戦が続いた。夥しく流される血の海、やがて国王シャルル九世によって読み上げられた処刑宣言は、誰の耳にも黒王妃の言葉に聞こえたのだった。
内容説明
生意気な嫁、忌々しい寵姫、周囲からの悪口。すべてに耐え、国王亡きあと政情不安な国を支えたフランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシス。生涯黒衣をまといつづけた人生を、一人称の独白を交えて大胆に描く。
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年山形県生まれ。山形大学卒業後、東北大学大学院で西洋史学を専攻。1993年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞、作家デビュー。1999年『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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