黒王妃

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黒王妃

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  • サイズ B6判/ページ数 446p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062180894
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシス。生涯黒衣を身につけた王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。

フィレンツェの名門に生まれたカトリーヌは、フランス王に嫁ぎ10人の子を得る。だが夫、アンリ二世の愛情はもっぱら寵姫ディアーヌ・ドゥ・ポワティエに向けられていた。その愛情を取り戻す意味もあった馬上での試合。勝利したはずの夫は、そのときの傷が元で急死してしまった。
夫の死後も、子どもたちと近隣王室との結婚話をまとめたり、幼いシャルル九世の治世では摂政をつとめるなど、才覚を生かして手腕を振るう。
肥満体だったため、黒衣を着ているという説もあるほどの美食家で、子どもたちの誰よりも肝が据わっていた。
アンリ二世の死後も、フランスでは宗教的対立によって内戦が続いた。夥しく流される血の海、やがて国王シャルル九世によって読み上げられた処刑宣言は、誰の耳にも黒王妃の言葉に聞こえたのだった。

内容説明

生意気な嫁、忌々しい寵姫、周囲からの悪口。すべてに耐え、国王亡きあと政情不安な国を支えたフランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシス。生涯黒衣をまといつづけた人生を、一人称の独白を交えて大胆に描く。

著者等紹介

佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年山形県生まれ。山形大学卒業後、東北大学大学院で西洋史学を専攻。1993年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞、作家デビュー。1999年『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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初美マリン

85
宗教が国を左右する驚き、あるいは宗教が権力を利用するのか黒王妃は、やはり強い人だ2018/12/17

Mumiu

61
フランスにフランス料理とズロースを持ち込んだ姫。宗教改革の嵐の真っ只中で統治者となった王母。「おみせやさん」はあんまりだけど、確かに貴族のお姫さまでもないところがすごい。絶世の美女・・・というわけでもない王妃にスポットライトをあてて、寵姫に嫉妬しながらも夫王亡き後したたかに王室の主として君臨した王妃を時にはコミカルな調子で描いている。高校生の頃に出会っていたら、もう少し西洋史に興味を持って授業を受けたんじゃないかなあ(溜め息)。2014/10/19

みつ

40
先に読んだデュマの『王妃マルゴ』で圧倒的な存在感を放っていたマルゴの母カトリーヌ・ドゥ・メディシスを中心に据えた物語。冒頭は、これも読んだばかりのツヴァイクの『メリー・スチュアート』に登場する女王がフランス王妃を兼ねていたフランソワ二世の時代。カトリーヌの独白が何度も挟まれ、まずメリーに対する悪罵から始まった後時代は遡り、夫アンリ二世の死で終わる。マルゴの登場は325ページからナヴァール公アンリとの結婚場面までと短いが、放埒ぶりが強烈な印象を残す。最後は「聖バルテルミーの大虐殺」。先に読んだ物語が繋がる。2024/09/07

marumo

30
「チェーザレ」「王妃マルゴ」の後に。きっちり時代背景・人間関係が頭に入ってるからマンガって凄いわ。マルゴ・ママ=カトリーヌ・ドゥ・メディシス。権力欲もなく、平民出の地味な王妃と軽んじられ続け、年上の夫の寵姫ディアーヌに虚仮にされてばかり。で、尻尾を巻いて泣き濡れてるかというと、地味なりにイタリア女の意地をみせてくれるから天晴れ。細かい章立ての合間あいまは黒王妃の毒吐きタイム、これが滅法面白いんですね〜♡ 妻であることマンマであることが一番の女が、血塗れのフランスで辣腕を振うさまに夢中になりました。2016/10/01

春ドーナツ

22
ストレイチー氏の評伝「エリザベス一世」の蠢く男女の心理にあてられて、「黒王妃」ことカトリーヌ・ドゥ・メディシスを主人公にした小説で、またドロドロに飛び込んでみたくなりました。フランスの場合、女性が王様になることはできません。ましてや資産家の娘とは言え、平民であり半島出身の彼女なのでした。けれども風雲急を告げる16世紀から王家を守る為に黒王妃は立ち上がります。あくまでも控え目に慎重に。目立つことは命取りになるかも知れないからです。そして彼女はモノローグの中でだけ自由奔放に振る舞えるのでした。ふむ。凄かった。2018/08/25

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