加藤周一を読む―「理」の人にして「情」の人

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000258210
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

専門領域を軽やかに飛び越えて,古今東西,森羅万象に興味・関心をひろげ,書くこと,読むこと,語ることを中心に営まれた加藤周一の90年近い人生.その生涯にわたっての言動をゆるぐことなく支えたものとは何だったのか.「ことばと人間」を信じ,尊び,愛し,なによりも大事にしつづけた,その著作活動の全軌跡を展望する.

内容説明

専門領域を軽やかに飛び越えて、古今東西、森羅万象に興味・関心をひろげ、書くこと、読むこと、語ることを中心に営まれた加藤周一の九〇年近い人生。その生涯にわたっての言動をゆるぐことなく支えたものとは何だったのか。「ことばと人間」を信じ、尊び、愛し、なによりも大事にしつづけた、その著作活動の全軌跡を展望する。

目次

第1部 三つの出発(いくさの日々―または第一の出発;フランス留学3年―または第二の出発;ヴァンクーヴァーの10年―または第三の出発)
第2部 日本文学史と日本美術史(一九六八年―または「言葉と戦車」;変化と持続―または『日本文学史序説』;かたちに現れたる精神―または『日本その心とかたち』;テエベス百門の大都―または「百科事典」的精神)
第3部 日本人とは何か(文体と翻訳―または言葉と時代と人間と;時間と空間―または日本文化とは何か;加藤周一―または「理」の人にして「情」の人)

著者等紹介

鷲巣力[ワシズツトム]
1944年東京都生れ。ジャーナリスト、跡見学園女子大学非常勤講師。平凡社に勤務し、『加藤周一著作集』(第1期・全15巻)を編集。退社後も『加藤周一著作集』(第2期・全9巻)等の編集などに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

8
2008年12月に逝去された(1ページ)のは評者が非常勤講師をしていた時だったのは思い出した。質素な暮しで交流を大切にしていた加藤氏(5ページ)。仏留学。そこでは「中世の文化は連続して、今でも街とその街の人々のなかに生きている」(84ページ)。ノートはルーズリーフ派だったようだ(105ページ)。書き直す手間を惜しまない姿勢を学びたい。世阿弥の能楽は「兵法の書」と解釈(171ページ)。論語を愛読されていたのも伺える(269ページ)。「九条の会」に参加されていたという(342ページ~)。憲法の価値。2013/02/21

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

2
「加藤って誰?」という人はまず海老坂武『加藤周一』(岩波新書)から読むべきだが、一通り著作集に目を通したら本書を読むと良い。本書は、評判に違わず、加藤に関する既存の本の中では一番面白い。「加藤周一はいつ・どのように加藤周一になったか」というコンセプトなので、加藤の思索のプロセスを俯瞰する事ができるのがイイ。ただし、著作集を読みながら薄々感づいてはいたが、本書を読むと、改めて加藤の思索は体系化されていないことに気づかされる。すると、「体系化されていない思想をどのように理解するか」という問いが浮上するわけだ。2015/09/04

メルセ・ひすい

2
15-91 加藤の言う「ことばと人間」を信じ、尊び、愛し、なによりも大切にしつづけた。古今東西、森羅万象に興味を広げ、書くこと、読むこと、語ることを中心に営まれた加藤周一の90年近い人生。その生涯にわたっての言動をゆるぐことなく支えたものとは何だったのか。彼の著作活動の全軌跡を展望。2011/11/30

はちめ

1
加藤周一が死の4ヶ月前にカトリックに入信したという事実がなければ加藤周一に対する興味はここまで湧かなかったと思う。本書の中で著者による解釈が行われているがなるほどと納得させられる内容である。理にして情。確かにどのように送るのか困ったかもしれない。幽霊による配慮。2016/01/01

takao

0
ふむ2025/05/31

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