出版社内容情報
中世に分岐し「血のスペア」として独自の地位を占めた伏見宮家とはいかなる存在だったのか? 近代日本における「皇族」の意味に迫る
昨今、皇位継承問題でさかんに言及される「旧皇族」とはいったいいかなる存在か?
「昭和22年10月に臣籍降下(皇籍離脱)した11宮家」というのでは正解の半分でしかありません。正解のもう半分(より重要な半分)は「大正天皇の皇子である秩父、高松、三笠の三宮家(直宮)以外の宮家であり、それらはすべて伏見宮系皇族である」です。こうした初歩的な事柄を押えないままに、あれこれ論ずる向きもあるようですが、すべては「事実」を知ることからはじめるべきです。
伏見宮家と天皇家との血縁は、実はきわめて遠く、その分岐は南北朝時代までさかのぼらなければなりません。世襲親王家として中世から近世まで独自の位置を占めた伏見宮系皇族。その存在は、幕末の動乱を経て近代天皇制国家の成立後、徐々に数と重みを増し、変質してゆきます……。彼らと明治・大正・昭和天皇との関係はどのようなものだったのか、維新の元勲、重臣たちは宮さまたちの行状をどう見ていたのか……。
本書は、皇族・華族研究に打ち込んできた著者の、研究の集大成として世に問う企画です。皇室問題に関心のある方ならば必読の書といえましょう。
はじめに─なぜ伏見宮家なのか
第一章 伏見宮家の成立
第二章 幕末の伏見宮家
第三章 激動のなかの明暗
第四章 繁栄する伏見宮一門
第五章 新時代の皇族たち
第六章 ゆれる皇室
第七章 昭和戦前期の宮家
おわりに─十一宮家廃絶
【著者紹介】
あさみ・まさお 1947年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、出版社に勤務、2009年に退職。在職中から近代の皇族・華族制度研究に取り組む。国際日本文化研究センター共同研究員、東京大学情報学環教育部、上智大学文学部の非常勤講師などもつとめる。
著書に、『皇族誕生』(角川文庫)、『闘う皇族─ある宮家の三代』(角川選書)、『皇太子婚約解消事件』(角川書店)、『華族誕生─名誉と体面の明治』『公爵家の娘─岩倉靖子とある時代』(ともに中公文庫)、『華族たちの近代』(NTT出版)、『皇族と帝国陸海軍』(文春新書)、『不思議な宮さま─東久邇宮稔彦王の昭和史』(文藝春秋)などがある。
内容説明
かつて「皇族」とは、いかなる存在だったのか?中世に世襲親王家として分岐し、独自の位置を占めた伏見宮系皇族。幕末の動乱、近代天皇制国家の成立後、その存在は徐々に数と重みを増し、変質してゆく…。万世一系の舞台裏、明治天皇と元勲・重臣の葛藤、大正・昭和期の宮さまたちの意外な姿と皇籍離脱までを描く。
目次
第1章 伏見宮家の成立
第2章 幕末の伏見宮家
第3章 激動のなかの明暗
第4章 繁栄する伏見宮一門
第5章 新時代の皇族たち
第6章 ゆれる皇室
第7章 昭和戦前期の宮家
著者等紹介
浅見雅男[アサミマサオ]
1947年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、出版社に勤務、2009年に退職。在職中から近代の皇族・華族制度研究に取り組む。国際日本文化研究センター共同研究員、東京大学情報学環教育部、上智大学文学部の非常勤講師などもつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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