生き心地の良い町―この自殺率の低さには理由(わけ)がある

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生き心地の良い町―この自殺率の低さには理由(わけ)がある

  • 岡 檀【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 講談社(2013/07発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062179973
  • NDC分類 368.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

全国でも極めて自殺率の低い「自殺“最”希少地域」、徳島県旧海部町。生き辛さを取り除く、町民達のユニークな人生観と処世術とは。【推薦の言葉】
 「探検記」の傑作。誰も知らない(住んでいる人たちも自覚していない)謎の「パラダイス」が存在したという展開は、ソマリランド級のインパクト。日本のあらゆる社会問題解決の鍵は本書にある! と遠吠えしたくなった。
 ―― 高野秀行、ノンフィクション作家、「謎の独立国家 ソマリランド」著者

徳島県南部の太平洋沿いにある小さな町、海部町(かいふちょう)(現海陽町)。
このありふれた田舎町が、全国でも極めて自殺率の低い「自殺“最”希少地域」であるとは、一見しただけではわかりようがない。この町の一体なにが、これほどまでに自殺の発生を抑えているというのだろう。
コミュニティと住民気質に鍵があると直感した著者は、四年間にわたる現地調査とデータ解析、精神医学から「日本むかしばなし」まで多様な領域を駆使しつつ、その謎解きに果敢に取り組む。
ゆるやかにつながる、「病」は市に出せ、“幸せ”でなくてもいい、損得勘定を馬鹿にしない、「野暮ラベル」の活用など、生きづらさを取り除いて共存しようとした先人たちの、時代を超えて守り伝えられてきた人生観と処世術が、次々とあぶり出されていく。

第1章  事のはじまり ―海部町にたどり着くまで
第2章  町で見つけた五つの自殺予防因子 ―現地調査と分析を重ねて
いろんな人がいてもよい、いろんな人がいた方がよい/人物本位主義をつらぬく/
どうせ自分なんて、と考えない/「病」は市に出せ/ゆるやかにつながる
第3章  生き心地良さを求めたらこんな町になった ―無理なく長続きさせる秘訣とは
多様性重視がもたらすもの/関心と監視の違い/やり直しのきく生き方/
弱音を吐かせるリスク管理術/人間の性と業を知る
第4章  虫の眼から鳥の眼へ ―全国を俯瞰し、海部町に戻る
「旧」市区町村にこだわる理由/最良のデータを求めて/指標が無いなら作るまで/
海抜五百メートルの山と高原/地理的特性の直接・間接的影響/海部町の「サロン」活用法 
第5章  明日から何ができるか ―対策に活かすために
  「いいとこ取り」のすすめ/思考停止を回避する/“幸せ”でなくてもいい/
  危険因子はゼロにならない/人の業を利用する/「野暮ラベル」の効用


岡 檀[オカ マユミ]
著・文・その他

内容説明

徳島県南部のある小さな田舎町は、全国でも極めて自殺率の低い「自殺“最”希少地域」だった。町民たちのユニークな人生観と処世術。その極意が、四年にわたる現地調査によって解き明かされていく。

目次

第1章 事のはじまり―海部町にたどり着くまで(どうやらコミュニティに鍵がある;自殺の危険を緩和するもの ほか)
第2章 町で見つけた五つの自殺予防因子―現地調査と分析を重ねて(いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい;人物本位主義をつらぬく ほか)
第3章 生き心地良さを求めたらこんな町になった―無理なく長続きさせる秘訣とは(多様性重視がもたらすもの;関心と監視の違い ほか)
第4章 虫の眼から鳥の眼へ―全国を俯瞰し、海部町に戻る(「旧」市区町村にこだわる理由;最良のデータを求めて ほか)
第5章 明日から何ができるか―対策に活かすために(「いいとこ取り」のすすめ;通説を見直す―思考停止を回避する ほか)

著者等紹介

岡檀[オカマユミ]
和歌山県立医科大学保健看護学部講師、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科研究員。慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科博士課程修了。「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」で博士号を取得。コミュニティの特性が住民の精神衛生にもたらす影響について関心を持ち、フィールド調査やデータ解析を重ねてきており、その研究成果は学会やマスコミの注目を集めている。第一回日本社会精神医学会優秀論文賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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修一郎

126
「その島の人たちはひとの話を聞かない」からこちらへ。自殺予防因子は海部町の歴史と地理的条件にあったという研究結果が興味深かった。濃厚な人間関係とひとくくりにできないユニークな特性,年少の時からガチガチではない緩やかな紐帯があり,野暮≒(いじめや,意見の押し付け)が最大の不名誉であるという価値観が寝付く地域。病気や経済困窮といった自殺危険因子はなくならない,ならば自殺予防因子を広げていけばいいのだ,という提案が実践的だ。この自殺予防因子,生き心地良く生きたい個人の暮らし方の指針にもなりうる。2017/08/15

アキ

100
日本の自殺者は年間約3万人。著者は「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」で博士号を取得し、現在慶應義塾大学に勤務している。この書は2008年に徳島県海部町でフィールドワークをした成果を伝えている。5つ挙げた自殺予防因子のうち「病」は市に出せ、が印象に残る。自殺の動機の7割は病苦か生活苦。隣町A町の方が勤勉さ、克己心、忍耐性などが高いが、むしろ自殺の危険を高める因子である。何らかの理由で幸せを感じられなくなった時の対処の仕方こそが肝心なのだ。「人間の性や業をよく知る人たち」という言葉がそれを表す。2021/09/23

naoっぴ

85
いや~面白かった。著者の論文「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」について一般向けに書かれた本。自殺多発地域の研究なら多くあるだろうが、逆の方向からアプローチして予防因子を探っていくというもの。日本一自殺の低い町・徳島県海部町について、地形や意識調査など膨大なデータを分析して見えてきた結果には意外なことも多く、「生き心地の良さ」とはこういうことかと。著者の研究への情熱、協力してくれた町の人達との交流も温かくて読み心地の良い本。家族、対人関係、地域・会社などどんな組織にも活用できると思います。2017/09/05

seki

81
自殺率の高い地域を分析するのではなく、低い地域に注目し、フィールドワークに入る著者。徳島県旧海部町は島嶼部を除くと最も自殺率が低い町だという。自殺率が低い理由として、様々な分析がされているが、「人は人。自分は自分。」という姿勢を住民皆が持っているというところが印象的。淡白のようだが、他者に寛容、多様性を受け入れる地域であるという。この意識文化は長い歴史によって、積み上げられたようだ。しかし、決して住民が「立派」という訳ではないと著者。良い意味で「いい加減」なのだと。他者への向き合い方のヒントになる一冊。2023/11/11

けんとまん1007

76
なるほど~という視点が多い。多いだけでなく、その裏付けをおり、いろいろ考察をしているのが素晴らしい。そこから出てきた内容は、何となく感じているだろうことも、結構あったが、それを整理して、見方をきりだしてあるので、納得度も高くなる。「病は、市に出せ」ということに、凝縮されていると思った。出す方、受け取る方の両方の関係があるからこそなんだと思う。コミュニテイみたいな言葉で簡単に片づけてしまえることではない。これをヒントに、いろいろなところで活かせる視点がある。2016/07/22

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