出版社内容情報
松井秀喜、イチロー、清原和博たち打撃投手を務めた男たちの物語。裏方の矜持と、裏方にしか分からない天才打者の素顔を活写するノンフィクションメディア・G2で掲載された「ルポ・打撃投手」の単行本企画。
どんな組織にも欠かせない裏方の仕事がある。年俸何億円というスター選手たちが才能の輝きを競い合うプロ野球チームにあって、同じユニホーム姿でありながら、打撃投手が観客の喝采を浴びることは基本的にあり得ない。
実は米大リーグには専属の打撃投手は存在しない。「日本の練習時間の長さ」という特殊事情が生んだ打撃投手という職業は、日の当たらない地味なプロフェッショナルの仕事を尊ぶ、日本社会の縮図でもある。
今回澤宮氏が取材したのは、イチロー、清原、松井のそれぞれ打撃投手を務めた男たち。 実は澤宮氏はおよそ10年前に「打撃投手」(現代書館)という単行本を執筆しており、そのなかでは王貞治、長島茂雄の打撃投手を取り上げている。 今回は10年ぶりに同じテーマでプロ野球の裏方に光を当てる。
第一章・松井秀喜、清原和博、イチロー、前田智徳ら今世紀の大打者の打撃投手を務めた人たちの人生。
第二章・新人王や最優秀防御率などのタイトルを取った現役時代実力派の人たちの軌跡。
第三章・打撃投手を襲う不治の病イップスを中心に、その苦しみの果てに投げた投手の生き様。ここには巨人のエースだった入来祐作投手も登場する。
第四章・今年野球殿堂入りを果たした最強の打者落合博満の歴代の打撃投手を務めた人たちを描く。
第五章・現役では活躍できなかったが、打撃投手として円熟の境地に達したベテランを描く。
第六章は、打撃投手の歴史を描くことで、日本のプロ野球の特色を明らかにし、その背景にある日本の文化を描く。
最終章・現在の球界で最高の打撃投手と呼ばれる巨人の白井正勝の人生を描くことで、結びとした。
澤宮 優[サワミヤ ユウ]
著・文・その他
内容説明
打撃投手、どこか哀感の響きのある言葉である。バッティングピッチャーとも呼ぶ。あるいは略してバッピとも。選手の打撃練習のために投げる投手のことだ。現役の投手が打者を抑えるために投げるのと違って、打撃投手は打者に気持ちよく打ってもうことを目的としている。同じ投手でありながら、存在する意味が百八十度違うのだ。プロ野球の裏方に光を当てるスポーツノンフィクション。
目次
第1章 日本プロ野球史上に残る大打者に投げる
第2章 スター選手だったバッピ
第3章 投げるのはつらいよ
第4章 孤高の三冠王落合博満の恋人
第5章 熟練の技術、プライド
第6章 打撃投手はいつ生まれたか
第7章 打撃投手は“天職”―読売ジャイアンツ白井正勝
おわりに 組織人として優れた打撃投手
著者等紹介
澤宮優[サワミヤユウ]
ノンフィクション作家。1964年生まれ。陰の世界で懸命に生きる人物に光を当てたいというテーマで執筆活動を行う。とくに不運に泣いたプロ野球の選手、関ヶ原の戦いで敗者となった武将など、華やかな舞台の陰に潜む人物や事象を中心に執筆している。主な作品に、戦死した巨人の名捕手、吉原正喜の生涯を描いた『巨人軍最強の捕手』(晶文社・ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞作品)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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シュラフ
鴨の入れ首
オオイ
athnete10
きのやん
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