出版社内容情報
栄光と転落は紙一重! 将来を嘱望されたエースピッチャーが殺人事件を目撃したとき、人生は迷走し始める! 彼の未来の行き着く果ては、甲子園か、殺人犯か!?
内容説明
佐内第一高校のエースピッチャー・村椿勇人。勇人が目指すのは、甲子園出場、そして、憧れのメジャーリーガーと全力の勝負をすること。しかし、謎の男が死体を遺棄する現場を目撃し、彼の人生は迷走し始める!夢のためには、手段を選んでいられない。悪に魅入られた彼の頭上に、栄冠は輝くのか。
著者等紹介
水原秀策[ミズハラシュウサク]
1966年鹿児島県出身。早稲田大学法学部卒業後、不動産会社勤務、衆議院議員秘書(公設第二)、塾講師などを経て、現在に至る。2004年に『サウスポー・キラー』で第3回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
91
初読み作家さん。メジャーを目指す高校球児が主人公。ドロドロの人間関係でそんなことしちゃダメじゃんって感じ。2018/02/15
まつじん
17
水原秀策の書く文章の雰囲気(ちょっと熱のない冷静さが目立つ)と主人公がぴったりと合いましたね。殺人者になった高校野球のエースが陥った罠、どこからが仕組まれた事実だったんだろう。この一作ではもったいない霧島、”殺しは一度始めるとやめられない”の言葉通りにまた読みたいな、と思わせる悪役です。意外なトコ(失礼かな?)で金脈を掘り当てた気分です。それにしてもなぁ野球のピッチャーにはなんてエゴイストが似合うんだろう。2011/11/05
zanta
15
46/2/6/2015 高校野球好きの私には試合の緊迫感などさくさく進められて大変おもしろかった。のだが、かわいそうすぎるなぁ。せっかく才能に恵まれているのに。言われるままにそちらがわへ行ってしまうことがもったいない。高校野球好きだからこそ、許せない気がする。2015/02/06
ラムネ
8
悪はスリリングだから、やめられないんだろうか。 そういう意味では、スポーツの面白さも似通っている。 ぎりぎりの緊張感、出し抜かれるか出し抜くか。 心は研ぎ澄まされ極限の集中状態を得る。 一度味合えば、忘れることはできない。 やわではやってられないし、おりこうさんでは無理だ。 多少の強引さ、したたかさも不可欠だ。 だからと言って、有能な若いアスリートが悪に変わるのは悲しい。2018/04/11
しろ
7
☆8 エースは孤高。メジャーを目指す高校球児が犯罪の泥沼にはまっていく、王道の倒叙ミステリ。親の借金で脅されたり、キャッチャーがくそ野郎だったり、どんどん追い込まれていく主人公。そしてついにその手に血が…。目指すところが高みなだけに身動きもとりにくいのだが、そんな中でもエースとして成長していく。サスペンス感も文句なしで、野球描写も熱い。ヤンデレ(?)天才引きこもり妹とか犯罪の師匠のキャラも良くて終盤までとても面白い。でもうーん、キャッチャー、彼女、妹の心情がよく解らないし疑問が残る。面白いのに不完全燃焼。2012/03/03