出版社内容情報
現役大学生作家が受験生の恋愛と友情を描く高3になったチャコは、親友の突然の結婚宣言にうろたえたりする中、予備校で犬顔の男の子ポンちゃんに出会う。最初は恋愛対象として意識してなかったけれど……
内容説明
受験生が結婚…って、えっ?現役大学生作家が描く超リアル青春小説。
著者等紹介
片川優子[カタカワユウコ]
1987年生まれ。中学3年生のときに書いた『佐藤さん』で第44回講談社児童文学新人賞佳作を受賞し、同作で2004年にデビュー。現在、麻布大学獣医学部に在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
60
高校3年生のチャコの日常を描いた物語です。出だしで友人のトキコが結婚するという話を持ち出したときは正直驚きました。そこから始まるチャコの日々からは受験生のイライラや不安など高校生ならではの感情がリアルに感じられました。チャコのテンパってる具合がとても可愛いです。受験の時期って本当に不安定になるよなぁと懐かしく感じました。チャコとトキコの友情もいい感じで、この2人はずっとこんな感じであって欲しいなと思わずにいられません。軽く読めるけれど青春の色んなものが詰まっていると思いました。2015/03/22
ひめありす@灯れ松明の火
30
年上の、碧空飛ぶカモメの様な男を好きになった時、胸に残ったのはブラックコーヒーの飲み下せなかった苦い思いと、甘すぎるコーヒーの喉の奥が痒くなるようなもどかしさ。なかったことにはしない、初めての恋の味。今度の恋は、自分にちょうどいい苦さと甘さの、コーヒーゼリーをくれた男の子。背伸びをせず、見下されもせず自分と同じ高さの恋を知った。同じ高さの恋は、時に決断を迫る。頭を使ったら糖分とらなきゃやってられない。一口チョコレートの、銀色の包み紙を向いてそっと舌に乗せてみる。ほろ苦くほろ甘い、二人の未来の味がした。2011/12/10
ひめか*
24
ジョナさんの続編。高校3年生の心の揺らぎを描く。親友トキコが社会人と結婚すると言い出したことへの嫉妬のような複雑な気持ち。何でも言い合える犬顔の男友達ポンちゃんから告白された複雑な気持ち。別の女子と楽しそうに話してるの見て早とちりしてしまう感じ。大学受験の頃を最近のことに感じ懐かしく思う一方、微妙な心の揺れが高校生だなと思いながら見ていた。ポンちゃんはチロルをくれて可愛くて話しやすくて、奢ってくれたり勇気づけてくれて、私はチャコより先に良さに気づいてたよ笑。ポンちゃん好き。皆が大学生になった姿も見たい。2018/09/10
coco夏ko10角
23
『ジョナさん』の続編、チャコもトキコも高校3年生に。最初1Pですごくびっくりしちゃってチャコ同様「えっ?」と声が。前作でやりたいことを見つけたチャコだったけど、悩んだりぶれっぶれになるのがリアル。読んでて自分が受験生だった頃の惑いやクラスのあの空気を思い出した。チャコとトキコの友情、いいな…。あとポンちゃんがいい子だった。2015/07/27
はじめさん
18
高3女子、チャコとタカコは親友。予備校にがっつり通うチャコに対して、タカコは家勉のみだが、成績優秀。そんなタカコが27歳の男と結婚すると言い出した。別に妊娠しているわけでもない。なんで??? とチャコは混乱する。疲れた脳内疲労を取り除くのは、予備校仲間のポン(男)がくれるチロルチョコ。犬系男子、家で飼ってる犬と同じくらい「かわいい」ポジションだったあいつがのたまう「好き」受験生は勉強しろ。恋・結婚・愛・友情・将来。少し苦いが概ね甘い青春小説。/ チロルはアソートで買ってきて、ビスケットからなくなる。(H22016/09/22