内容説明
天才を育てた親たちは、特殊な才能の持ち主ではありません。どこにでもいる普通の人たちです。ただ、子供に対する愛情のかけ方や接し方がちょっとだけ違っていたのです。丁寧に、時間をかけ、愛情を注ぎ、お金を費やし、一時も目を逸らすことなく育て上げた―第一線で活躍するトップアスリートは、そんな親たちの芸術作品なのです。では、そのノウハウとは。
目次
松坂大輔「利口な子よりも賢い子に」
イチロー「スキンシップが喧嘩の解消剤」
清水宏保「強烈な反骨精神と柔軟な発想」
里谷多英「父の喜ぶ姿がモチベーションに」
丸山茂樹「常識に囚われず、褒めて伸ばす」
杉山愛「本当に必要な時に適切なアドバイス」
加藤陽一「部員全員を毎日訓練した母」
武双山「スパルタと愛情をほどよくブレンド」
井口資仁「親の教育とともに、環境に恵まれた」
川口能活「父の背中から学んだ諦めない心」
育て方にはルールがある
著者等紹介
吉井妙子[ヨシイタエコ]
宮城県生まれ。1991年、13年勤務した朝日新聞社を退社し、スポーツジャーナリストとして独立。『帰らざる季節―中嶋悟F1五年目の真実』(文芸春秋刊)で91年度ミズノスポーツライター賞を受賞。スポーツのジャンルを問わず、人物ノンフィクションを手がけるほか、経済や芸術の分野でも執筆
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感想・レビュー
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おせきはん
4
10人のスポーツ選手の親が、子どもがスポーツ選手として伸びる土台づくりをどのようにしたかが書かれています。子どもは厳しい練習をしながらも、競技が好きだったことに加え、親が子どもと自分自身も体を動かし本気で向き合ったからか、親に反抗することなく、選手としても人間としても大きく成長しました。親は、子どもと一緒に練習する時間を工夫して確保し、子どもに遊んでもらった、と異口同音に言っていました。子どもに対する思いと、子どもの立場に立った行動が、スポーツ選手を目指すかどうかに関係なく、子育てでは大切だと感じました。2014/07/28
ゆりまなっとう
3
子育てをしているお母さんに読んでもらいたい本。とっても参考になった2010/10/09
ツンドク
0
親が作るというか、芽をうまく伸ばしたと言ったところかな。万人に当てはまるわけではなく、うまくいった人の親視点の伝記。2015/10/07
けぴ
0
どの親も子供と過ごす時間をじっくりとっていること、怒ることよりほめることが上手なことが共通に感じられました。この本はスポーツアスリートについての本ですが東大・京大などの合格者の体験本などを読んでも共通するところがあります。将来何になるにせよ、親が良い環境を作って子供と向き合うことが大事ということでしょうね!2015/02/20
niaomi
0
天才的なアスリート達の親子関係、育った環境、子育て論には共通点があるという事を取材やインタビューで見つけだし、吉井妙子さんがまとめたもの。 どの親御さんも愛情が深く、子供も反抗期がないほど親を敬っている。常々アスリートのインタビューなどの受け応えを見て、どの人もなんて人間性も素晴らしいのだろうと思っていたが、この本を読んでその辺りも腑に落ちた。2014/08/02