サラリーマン誕生物語―二〇世紀モダンライフの表象文化論

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  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062167765
  • NDC分類 361.84
  • Cコード C0020

出版社内容情報

1920年代に現れた都市型知的労働者とは20世紀モダンライフを担い謳歌したのは新しい型の労働者だった。通勤電車・デスク仕事・昼食・情報処理など、効率化を宿命づけられたオフィス事情を読み解く。

内容説明

二〇世紀初期、人類史上に初めて「サラリーマン」が生まれた。新発明の執務機器や最先端の通信機械によって高速化・効率化される職場。昼食までもが時間管理される都市型労働者の原型を活写。

目次

第1章 通勤電車に乗る(愚者につける薬はない;無理算段の「首吊り」;舶来品と国産品;まともなイデオロギー;奇妙な三人組;ラッシュアワーの方程式;有無を言わせない扉;へんな間のわるさ;御茶ノ水ピラミッド)
第2章 午前の勤務につく(時是金の世界;ロチェスター式時間記録装置;グッバイ、ボーイズ!;死にかけた野心の象徴;どうだい、忙しいかね;見積書はどこへ)
第3章 仕事に追っかけられる(三越女店員の霊験;サラリーマン懶情の説;ベルトコンベヤー給仕装置;当世世間胸算用;電送写真を送る;ジーメンス・ハルスケ社製テレフンケン・カロルス;寺田寅彦ろファクシミリ;国産NEC初号あらわる;最新モードは電波に乗って)
第4章 やっと一日の仕事が終わる(マイクロフィルムがやってくる;図書館からオフィスへ;小さな巨人;招霊妖術師のトリック)

著者等紹介

原克[ハラカツミ]
早稲田大学教授。1954年生まれ。立教大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士課程中退。1985~87年、ボーフム・ルール大学客員研究員。2001~02年、ベルリン・フンボルト大学客員研究員。専門は表象文化論、ドイツ文学。19~20世紀の科学技術に関する表象分析を通じて、近代人の精神史、未来を志向する大衆の文化誌を考察・展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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がっち

5
文具がサラリーマンをつくった!そういう話。タイムカードやまして電気や、パソコンや便利になっていった一方サラリーマンにとっては仕事量が増大したとも言える。そして地下鉄が24時間になったら。。。怖いね笑 2013/06/03

ろーれる

5
省力化、効率化の為に、機械が発明されて、それはタイムレコーダーあり、ファクシミリあり等を昔は人間が機械を使っていたが、今は機械が使えないと仕事が出来なくっている。卵が先か鶏が先かになるが、今、パソコンとかを動かせないとサラリーマンしては働けない状況になっていることが分かる。昔のサラリーマンライフを見ながらそんな事を思った。 2011/06/07

midnightbluesky

3
近代のオフィス化について。OAと軍事機器が切っても切れない関係。それほど暗い時代ではなかった印象。(都市部に限りではあるが)2012/01/24

atsut101

2
入社3年目の主人公:阿部礼二が、昭和初期の日本の会社を舞台に、サラリーマンというモダンライフの1日を通じて、最新オフィス器具に驚きながらも、同僚に助けられながら働く姿を描いた作品。FAXや、マイクロフィルムによる書類の保存など、当時の最新科学機器の紹介記事を通じて、ある意味、人間の営みとは?を考えさせられ、最後まで、楽しく読めました。2011/10/02

あづまパパ

2
タイトルと内容がちがって外れた。昭和初期やオフィス工具に興味のある人にはオススメだけど2011/07/26

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