死んでたまるか―自伝エッセイ

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死んでたまるか―自伝エッセイ

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062165525
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

酒と女と将棋に彩られた無頼な人生を、軽く面白く哀しく描ききった最初で最後の連作自伝エッセイ。出会ってきた友人知人たちの生と死、自身のガン闘病も飄々と笑い飛ばす。「最後の文豪」が綴り続けた恥多き哉人生。

目次

第1部 少年~青壮年期(ジャパニーズ・チェス―一三歳(昭和二十年)
ショパンの調べ―二十三歳(昭和三十年)
情趣について―二十四歳(昭和三十年)除夜の鐘―二十五歳(昭和三十一年) ほか)
第2部 中年~老年期(思い出のたこ―四十一歳(昭和四十七年)
年賀状―四十九歳(昭和五十五年)
フグの喰べ方教えます―五十六歳(昭和六十二年)
牡丹―五十八歳(平成元年) ほか)

著者等紹介

団鬼六[ダンオニロク]
1931年、滋賀県に生まれる。1955年、関西学院大学法学部を卒業後、上京。1957年に「親子丼」で文藝春秋「オール讀物」新人杯に入選、作家修業に入る。酒場を経営したり教職に就いたりしたが、1960年代半ばから『花と蛇』(幻冬舎)が好評を博し、官能小説の第一人者に。将棋界にも精通し、腕前はアマ六段の実力。近年は『枯木に花が』(バジリコ)で老齢期の性を描く一方、自身の病気体験を描いた作品もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mawaji

4
死と隣り合わせで戦中を過ごした著者の年代の死生観は、平和ボケした私の年代のそれとは大きな隔たりがあるのかもしれません。透析拒否とかいろいろあったようですが、最後はやはり生きてるだけで丸もうけ、といったところでしょうか。49歳の時の第11話、「人の記憶というものはその人を記憶する人の死によって完全に消滅していくものだろう」という記述は、ジョン・レノンが20歳の頃に発言した「人は死んでもその人を記憶している(名前だけでも知っている)人がいる限り死んだことにはならない」ということの裏返しのように思いました。2011/02/03

Sumiyuki

3
名エッセイ。事実は小説よりも奇なり。将棋、剣道、酒、女。フグ肝食べたい。米軍捕虜、教授、あいまい屋、大晦日の夫婦、くず屋、烏森のチャップリン、港の二号さん、教え子たち、マグロの紙袋、たこ八郎、親父の愛人、フグ肝、ご祝儀もらうはずの友人への香典、関取、牛丼、老人の集う飲み屋のママ、透析を一度拒否。@老人になったとはいえ、私のように悟り切れない人間は色々なところに惑わしいところに出現して、チャンスがあればすぐに若い女性に近づこうとし、その点では二十代の若い青年と何の変わりもないところがある。2018/02/08

3
読むものを惹きつける文章で、やっぱり作家の書く文はうまいなあ、と感心してしまった。最初の話は最後があまりに劇的で、情景がありありと目に浮かぶような、映画のような印象を受けた。これだけのエピソードを持った濃い人生、滅多に送れないと思う。合掌。2014/06/06

てらさか

2
父親が愛人と将棋をさしていた話やたこ八郎のエピソードが特に心に残った。2021/04/25

Stair512754

2
団鬼六、青年時からのエッセイ集 タイトル通り「死」にまつわる話題が多い もちろん、父や友人、知人の「死」 自らの「死」を書くことは出来ないのだ、死んでいないから・・・と、油断していたからラスト2章は読み応え充分 特に文体の変わったところなど驚いた ポルノ小説家、SM小説家などと偏見を持たずに読むと、平易な文章で味わい深い 冒頭の中学時代の話、フグ肝、バラバラ殺人、友人からの祝儀の話などなど また改めて読み返したくなるだろう一冊2021/03/06

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