内容説明
元ホテルマンの私は、父の遺産である軽井沢の別荘に移り住んだ。向かいには、高村光雲の彫刻作品から私が“老猿”と名付けた、変わった老人が住んでいた。もう一軒、向かいの豪華な別荘の持ち主が、ある日、中国人女・春恋を連れてやってきた。そして、奇妙な人間関係が絡み合い、冬から春へと季節が移っていく―。
著者等紹介
藤田宜永[フジタヨシナガ]
1950年、福井市生まれ。早稲田大学第一文学部中退後、パリでエールフランスに勤務。帰国後、フランス語を教えながら、エッセイや小説を書く。’95年、『鋼鉄の騎士』で日本推理作家協会賞長編部門受賞。『樹下の想い』(講談社)以降、恋愛小説への比重がたかまり、’01年、『愛の領分』(文藝春秋)で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
12
図書館転がり本。60歳になって突然浮気して、妻に捨てられてしまう。流れ着いたのが軽井沢の別荘。隣に怪しげな年寄りが住んでいて、この男が高村光雲の木彫の「老猿」のそっくりさん。ということで、「老猿」とあだ名をつける。こんなところから物語が始まる。出だしは面白そう。軽井沢の冬の寒さ、美しさの描写にはちょっと心惹かれるものがある。でもまあ、そうですかあという感じで読了。最後のエピソードは、よくあるパターンで笑ってしまったのです。2016/07/31
eipero25
7
熟年が主人公の物語が好みになった。年のせいです。 前半は好みのど真ん中でしたが、後半はしたたかな若い中国美女に振り回されるようになり、結局最後まで女の1人勝ちですやん。これ。 金を持った初老の男から見たら、本望なのだという夢物語ですね。 2017/10/06
hideboo
6
藤田さんの本は分厚いのがおきまりになっているようで、400頁超のボリュームでした。また、今回はマフィアが登場したりで、ミステリー仕立てとなっており、十分に値打ちのある厚さでした。登場人物も最低限に抑え、非常に藤田さんらしい作品に仕上がっていると思います。2010/08/18
キムチ
3
面白さは「壁画修復師」に負けるな。2013/02/19
kirin90495163
2
定年間際に離婚した元ホテルマンの中里太郎、都会を離れて父親が残した軽井沢の別荘に移り住んだ。近所に住む偏屈な老人、その雰囲気から彼を「老猿」と自分の中で呼ぶようになり、暇をもてあますかと思えた軽井沢での生活が変化していく。中国人の愛人を囲っている隣人も登場して、物語は意外な展開に進んでいく。主人公の生活描写がリアルに感じて、淡々と進んでいく物語なのに退屈しないで読めました。後半は怒涛の展開から意外な過去も分かって、最後まで面白かったです。題名に引かれて買った本だけど、当たりだった。2019/06/29
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