内容説明
「小さな物でも長いこと身につけていると、持ち重りして、だんだん重さが増してくるように感じるものだ」とジイチャンは言う。『もちおもり…』聞き慣れない言葉をぼくは、口の中で繰り返していた。きっと過ぎ去っていくできごとの記憶が、その物にだんだん降り積もっていくことを意味する言葉なんだろう。小学館児童出版文化賞受賞後、第一作!「現代のダ・ヴィンチ」天才クマさんが描く、少年の春の目覚め。
著者等紹介
篠原勝之[シノハラカツユキ]
1942年、札幌市生まれ。鉄の街、室蘭市で少年時代を過ごす。上京後、絵本、舞台美術、小説、エッセイなどで活躍し注目を集める。1986年から鉄を素材に作品をつくりはじめ、以後モニュメントなどのダイナミックな造形を全国各地に生み出している。2009年、初の児童小説『走れUMI』(講談社)で第58回小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆき
4
少年の話だから、なんだか重松清の雰囲気だなあなんて暢気に構えていたら、それだけではなくて、やっぱりくまさんの一冊でした。2015/12/10
くぅ
2
丁度保険の授業で習っていることに関連してた。男の子の思春期は「あまりよく分からないなぁ…。」と思った。なかなかいい話ではあった。 というメモを発見。つまり記憶が確かであれば中学1年生の一学期に読んだ話か…。 朧気ながら覚えている。再読希望
のあこ
1
「もの」に思いが積もっていくことみたいですね ジイチャンがストレートでいいな2024/11/07
けんとまん1007
1
少年の日の思い出。いいですねえ~、懐かしいなあ~。自分のことは、もうスッカリ忘れましたけど、でも、いくつかのシーンは覚えている。もちおもり・・・なるほどなあ~。2010/08/15
バジルの葉っぱ
0
「もちおもりがする」という表現、そういえば最近聞かなくなったなぁ・・などと思いながら手にとりました。いかにも男の人が書いた力強い、何の衒いもなくまっすぐな感じの文章でした。作者ご本人の描いた表紙絵、挿絵も良かったです。11歳の少年が主人公の物語ですが、この本を小学生にすすめられるかというと、う~ん・・少々迷いますね。中高生くらいならいいかなとは思いますが・・。2010/09/04
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