内容説明
人間世界への強い愛着、憧憬が拓く物語世界。古今の文学に通暁した巨人が求めた文学的理想のすべて。孤高の教養と露伴文学の神髄。
目次
第1章 小説のエピファニー(『突貫紀行』;『小説神髄』の二人の読者;職人という理想型;響きと字眼;長篇の失敗;ソノリティの達成)
第2章 人間という火の玉(兎の献身と風流;東京と怒りの露伴;毎日の風呂と全気の下駄脱ぎ;風船と風車;梁山泊としての歴史)
第3章 「さればさ」の効用(魔方陣と花札;『運命』としての文章;二つの邯鄲の夢;連環の三つの形;最後の勝利)
著者等紹介
齋藤礎英[サイトウソエイ]
1964年生まれ。千葉県出身。日本大学芸術学部文芸学科卒業。1997年「逆説について」で第40回群像新人賞評論部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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