内容説明
イスラム背教者と「ユダヤ十字軍」の殱滅をめざす「グローバル・ジハード」という思想ウィルスは、どこで産声を上げ、どんな人物と手段によって拡散したか。私たちはテロとどう闘えばいいのか。警察庁元国際テロリズム対策課長が対テロ戦の最前線を描く。
目次
第1部 ジハード主義の思想と行動(ジハード主義思想の形成;ジハード主義思想の展開;ジハード主義者の世界観)
第2部 グローバル・ジハードの姿(アルカイダとグローバル・ジハード運動;アルカイダの姿;グローバル・ジハードへの参入)
第3部 グローバル・ジハードとの闘い(テロ・グループの組織形態;テロを防ぐための手法;グローバル・ジハードと闘うために)
著者等紹介
松本光弘[マツモトミツヒロ]
1961年生まれ。東京大学法学部卒、ハーバード大学公共政策学修士(MPP)。1983年、警察庁入庁。都道府県警察、本庁の他、在英大使館、防衛庁にも勤務。警察庁国際テロリズム対策課長などを経て、2008年より警察庁公安課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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牛タン
2
内容:アルカーイダを中心とする「グローバル・ジハード」のネットワークとその対策に関する考察。感想:グローバルジハードを犯罪として分析するとこうなるのか、といった感じ。そもそも日本語で真面目なアルカーイダ関連の書籍があまり出ていない中で、現役警察官の手によるこんな踏み込んだ本が読めるとは驚きだった。ただ、欧米の諜報機関、捜査機関の対策を紹介をしてはいるのだが、日本のそれがほとんど明らかになっていない点が残念だった。2015/11/15
しびぞう
1
トランプもしくは彼の側近は本書もしくは本書の参考文献になったものを読んでいるのではないかと思った。時々テレビに映る船にぎっしりと乗った「難民」の格好があまりにも小綺麗であることは不思議に思っていた。「難民」を助けることは、眼前の命と、各国・各民族の伝統と独立、文化を天秤にかけた上での行為だと思った。人を信じる気持ちが揺らいでしまうが、必読書だと思った。本当に困っている人を見定めることは難しいが、自分の善意が周囲の人を傷つける結果につながってしまうことだけは避けたい。2018/02/05
ふみ
1
警察庁国際テロリズム対策課長を経て現在公安課長を務める筆者による、アルカーイダをはじめとしたグローバル・ジハードの解説本。現場責任者が認識するジハード主義者とそのグループの横顔そして、いかにテロを防止するかの世界各国の状況と日本の現状を淡々と硬質な文体で述べた1冊。イスラーム系研究者による類書とは相当に雰囲気が違います。日本の警察がジハード主義者のテロに対してどんな対策をしてるのかという点がこの本の最大の特色だと思うんだけど、もうちょい掘り下げてほしかったなぁ。2010/09/16
takao
0
現職警察庁公安課長による解2018/01/13