内容説明
ネット上に対戦ゲームで出会った男と女。正体不明の男に監視されながら、二人は奇妙に繋がり合っていく。著者が闘病中も書き続けた表題作と、遺作となった中編「オルゴール」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タックン
93
藤原伊織氏の遺作の連作短編集。 ネットゲームを通して知り合った男と女の物語。 男は３１歳、亡き父は外交官で派遣会社勤務。父に子供の頃に虐待を受け、その父の遺品になぜか拳銃が・・・。 女は２０歳。父は神奈川県警の刑事で両親は離婚。派遣会社に登録しながらモデル事務所にも登録してCMモデルもこなす。 そんな２人の前に怪しい男が現れたり、２人のネットにウィルスが侵入したりと・・・。 １篇１篇も未完に近い感じで終ってるし、連作全体も未完のまま終わってる感じだけど、やはり読みやすいし、藤原伊織節は健在。 2025/01/05
ぺんぎん
25
作者はどんな結末を書きたかったんだろう。非常に気になる・・・残念でならない。2012/08/29
山田太郎
19
未完のせいかどうなのか、なんかモヤモヤした印象。みのりさんいいキャラです、かわいい。2011/09/23
がいむ
13
『テロリストのパラソル』に仰天した藤原伊織さん、最後の作品。連作短編が未完のままなのに出版されたのもわかる気がします。若い二人のその後、あやしげな中年男性・・・謎が解けないままでその後を読むことができないのが本当に残念。モデルの卵のまっすぐな人柄がとてもいいです。2011/08/18
fubuki
10
どんな最後にしたかったのか、やはり気になるところ。でも読み手の心にひっかかりを持たせたまま、終わりのない物語になったことは、読み手の想像を掻き立て心に残る一冊にしてしまったようにも思う。とは言え、残念。2018/01/13
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