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内容説明
正義の味方だって?そいつはなんの冗談だ。人の内側には善も悪もある。もし正義の味方ぶってるなら、さらに深い闇がその心の中に広がっているんだよ。それを誰よりも知っているよな、霧間凪…いや、炎の魔女よ。俺はおまえと出会うために今まで生きてきた。そうだ、おまえの胸を串刺しにしてやるために―それは、遙か昔から用意されていた運命。人知を超えた魔女どもの死闘が再開され、織機綺たちは否応なくそれに巻き込まれていく。己の無力さを知り、秘められし能力に覚醒し、そしてなお圧倒される―「私はもう、凪の役には立てません…」少女が絶望の呻きをあげるとき、脅威が牙を剥き、彼女たちの絆をずたずたに引き裂いていく。宿敵と運命と、そして決定された未来を敵にして、霧間凪はどう戦っていくのだろうか…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
35
凪の中で目覚めたヴァルプルギスこそな、人間基準で云うならば『悪』。それを知った弟・正樹はどんな選択をするのか?ジィドと健太郎の似た者同士対決の行方。九連内朱巳と飛鳥井仁の邂逅。舞台裏は仕上がった。そして凪の前に現れたビートビートと朝子!!なのに、何にも覚えてなかった!!どういうこったオレ!?2019/05/09
神太郎
17
ビートにて語られていた凪の胸に突き刺さった杭の正体、そしてそれがいかにして彼女の胸に突き刺さったのか。そのことの顛末が描かれている。正義の味方として「炎の魔女」の通り名で活躍していた凪であったが、アルケスティスは彼女に憑りついている魔女「ヴァルプルギスこそが悪」であると告げる。この先、どうなっていくのかますます気になる所。これまでブギーポップでも出てきたイナズマらも合流し、ビートの時以上の大事になっていきそう。ビート、朝子、九連内朱巳などなど。最後の織機が凪の首を絞め殺すヴィジョンの真意は?!2016/02/14
眠る山猫屋
11
いよいよヴァルプルギスも覚醒。なるほどそういうことか。そして他の作品にもリンクするわけね。凪とヴァルプルギスは(ある意味)別なのか(笑) なんだかブキーポップ・シリーズの集大成のように懐かしいキャラクター総出演。飛鳥井さんから九連内、イナズマにビートも。ちょっと嬉しい再会だけど、魔女たち強すぎ。2011/12/15
水無月冬弥
9
#ラノベ 1巻からだいぶ離れて読むけど、これだけキャラが多いのになんとなく思い出せるって凄いなあ。しかし、イナズマですら勝てない相手にどうやって勝つんだろう?2013/09/08
うさみP
7
どんな物語でも、正義の味方の苦悩と葛藤はご飯を何杯もおかわりできる。対立して相容れない同質を宿敵という。正義の中の悪が全てを焼き尽くす。異能力バトルという特撮的な枠組みを超えた、第◯次魔女戦争。大人も子供もこんな社会と不貞腐れた前に現れた少女を追いかけて、主体的と思って行動した結果の無惨な死に、彼の幸せは誰とも共有できない虚しさ。群像劇の中でも濃い濃度だった。選択肢の間の僅かな内角度が大きな結果の差に繋がるのか。2024/07/26