出版社内容情報
動画が拡散された見事な宝石強盗。主犯アレックスは以後足を洗おうとするが、家族を誘拐されスペイン南岸で拉致計画に挑むことに
内容説明
ラスベガスで起きた白昼の強盗劇。犯人らは2台のバイクでホテル内を疾走し鮮やかに姿を消す。その大胆不敵な犯行の一部始終を客が撮影し、動画は世界中に拡散された。これを最後に足を洗おうとしていた事件の主犯アレックスだが、出会ったばかりの恋人とのメキシコ休暇中に麻薬カルテルに強いられ、スペイン南岸での任務に挑むことに…ロマンスをちりばめ国際色豊かに描かれる痛快ハイスピード・クライム・サスペンス。
著者等紹介
パリッシュ,スタン[パリッシュ,スタン] [Parish,Stan]
アメリカ・ヒューストン生まれのニュージャージー育ち。作家、ライター。“ウォール・ストリート・ジャーナル”の付録誌“ザ・フューチャー・オブ・エブリシング”の元編集長で、“GQ”“エスクァイア”“ニューヨーク・タイムズ”“ウォール・ストリート・ジャーナル”などで執筆している。2014年発表の青春小説Down the Shoreで作家デビュー。ブラジリアン柔術の茶帯所持者で、ロサンゼルス在住
上條ひろみ[カミジョウヒロミ]
慶應義塾大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
71
強盗犯のアレックスは引退を決意したものの、家族の命を賭けて最後のミッションに挑む。というお話や冒頭の派手な強奪シーンは、いかにもなケイパー・ストーリーを予感させる。が、通して読むとわりに普通小説風な場面や展開が多く、ジャンル小説的ではない。とはいえアレックスがダイアンという女性に惹かれていく過程は、ロマンスが良く描けていて退屈はしなかった。過去の因果が見えてくる構成も、悪くない。それなりに読み応えはあったが、ケイパー・ストーリーがもっとメインのものを期待していたので、タイプが違って当てが外れた感じもする。2021/08/02
かんとり
5
強盗請負人? 受けている訳ではなく自らの意思での強盗さん。 スマートに派手に暴れていたが、ロマンス絡みで引退宣言。 でもそううまく世のなかは回ってくれませぬ、請負を断り切れずの本番始まりました。 犯罪小説だが、ウインズロウ的な描写多数あり、犯罪者も明るく軽く強盗してます。 まあ面白かったかな。2024/12/27
nizi
5
あらすじに書かれていることが全体の75パーセントを占める。ワクワクドキドキのアクションシーンは3/4を読むまで出てこない。それまではだらだらした心理描写が続くのみで、こういうのは止めて欲しい。2024/02/19
まぶぜたろう
5
今ひとつよくわからぬハードボイルドな文体で描かれるケイパーシーンを経て、ドラッグまみれな享楽シーンが延々と続く。刑事の捜査行や主人公の過去がカットバックされもするが、基本、何も起こらないまま紙数が費やされる。ウィンズロウの影響ありありな文章が軽やかなので、そう退屈はしないのだが、にしてもこれはねぇなと思ったあたり、残る50ページで漸くクライマックスが始まり、しかしこれまたよくわからぬ展開とこれまでの話が全部反故にされるんで、何だこれ?と。■北上次郎が褒めてたので読んだが、これは相当酷い。糞駄目案件(○○)2021/12/06
160/160
5
もっとこう初期タランティーノ映画みたいなドタバタギャング小説なのかと思ったら、落ち着いて読ませる内容だった。本屋さんが閉まる寸前に慌てて選んだわりには楽しかったね。あとがきにあった“ウインズロウ風〜”は 、うん。そう言われてみればちょっとね。2021/09/20