富豪への王道 史記・貨殖列伝を読み解く

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062140003
  • NDC分類 222.03
  • Cコード C0022

内容説明

無冠ながら王者をしのぐ実力を蓄えた素封家たち。「貨殖列伝」こそ社会への深い洞察に支えられた『史記』列伝篇の原点だった。不朽の名著を新視点で解読する。

目次

第1章 発憤著書と司馬遷―なぜ司馬遷は『史記』を著わしたのか
第2章 空前絶後の同時代史として―『史記』と「貨殖列伝」の凄味
第3章 後世史家の批判を越えて迫る司馬遷の精神―「游侠列伝」と「貨殖列伝」こそ『史記』の真髄
第4章 『史記』「貨殖列伝」の素封家たち―時に応じて姿勢をかえ、激動に乗じて勝負を決める
第5章 「貨殖列伝」における地勢学的経済論―風土と歴史の影響力を見抜いた司馬遷
第6章 古代の経済思想と「貨殖列伝」の先見性―理想社会より現実を重視した司馬遷
第7章 権力者・武帝の肖像―始皇帝を意識した治世の光と影
第8章 うち続く匈奴征討のつけ―財政破綻と統制経済への道
第9章 権力におもねり民衆を収奪する酷吏の登場―司馬遷が記録した役人たちの驚くべき行状
第10章 塩鉄の国有化と重税の圧迫―民衆を苦しめた武帝時代の悪法
第11章 経済官僚を批判した富翁の無欲―武帝を感心させた素封家・卜式の善行

著者等紹介

林田愼之助[ハヤシダシンノスケ]
1932年福岡県生まれ。九州大学大学院研究科博士課程(中国文学)修了。九州大学大学院文学研究科助教授を経て神戸女子大学大学院教授。文学博士。神戸女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nori_y

2
"市場原理の自由競争こそ望ましいと考えていた司馬遷の経済思想"――桑弘羊について知りたくて平準書のみ読んだ時、勝手に司馬遷は商人嫌いだというイメージがついてしまっていたのだが、どうも違うらしい。無冠の豪商・素封家は寧ろ貨殖列伝を設けて讃えているわけで、彼が嫌悪しているのは武帝の経済政策なのだ。平準書の卜式の恨み節(桑弘羊を煮てやる!)の意味が漸く分かった。【メモ】桑弘羊が杜周に逮捕されたと言うのは何の話?2021/08/31

かずとも

0
史記の貨殖列伝を中心にした史記全体の解説本 司馬遷がいかに近代的な視点を持っていたかを力説? 人は欲(=インセンティブ)で動く 百年住むなら徳(=教育)をほどこせ など 史記自体を読んでみよう2017/09/17

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