出版社内容情報
もう隠れない。もう泣かない。
被害者たちが立ち上がった!
国を動かした「全国犯罪被害者の会」2281日の記録。闘いはまだ終わらない。
加害者を裁く刑事裁判にも参加できず、補償を受けることもできず、医療費まで自己負担を強いられ、社会から孤立し、1人で苦しんできた犯罪被害者の人たちが、自らの手で立ち上がり、社会に訴え、運動を巻き起こした。犯罪被害者1人ひとりの悲痛な訴えを、メディアが受け止め、政治が受け止め、関係省庁の反対を押し切って、ついに「犯罪被害者等基本法」という画期的な法律が成立した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼのり
31
ある日突然、被害者・被害者家族になってしまう可能性は誰にでもある。もしそうなったら?加害者には十分な権利が与えられ、医療費や弁護士費用まで国が全額負担してるのに、被害者側には一切権利は与えられず、裁判の参加どころか事件の詳細さえ教えてもらえず蚊帳の外。生涯に及ぶ治療や介護が必要になっても医療費や弁護士費用は愚か、生活の維持すらも困難になっても何の補償もない。加害者やその親から謝罪も無く、民事訴訟を起こしても実際に賠償金を受取れる人はほぼゼロ。そんな酷い状況だったなんて何も知らなかった!(2019-001)2019/01/01
いっちゃん
6
この本を読みながら、一緒に腹が立ったり、なさけなくなったり、今の制度に不安になったり、最後まで読むのにくたくたになってしまった。気づくと二週間以上もかかってた。あすの会の皆様がされてきた活動の成果はすごく、大切な方をなくされたからこそ、大きな力が集まったんだなぁと涙が出ます。被害者側のさまざまな権利が、不十分であるとはいえ確立されたこと、感謝します。これから、(被害者の方ににとって十分なんてないんだろうけど)もっともっとより良い制度がつくられることを願っています。2013/11/18
リョウタロウ
2
☆☆ 犯罪被害者の権利獲得記録。 事実を知る上で有益ではあるが、読み進める度に心が磨り減る感は否めない。2019/01/19
シサキ
2
一つ前に読んだ裁判傍聴録が軽いノリだった分、ずしりときた。公訴参加と付帯私訴。医療と生活保護。中盤以降、周りがどんどんと動き出す所は読んでて気持ちが良かった。自分ひとりが何かした所で、って諦めるのは簡単。2012/01/03
きょう
1
犯罪被害者等基本法の成立の背景を学べる本。著者の日記のような記載は多いけれども、勉強になった2016/10/03