内容説明
父親譲りの灰色の瞳と英語力を武器に、通訳として自立をめざす美貌の女性・黒井礼子は、政治思想史の若き学究・千明広と出会い、恋に落ちる。正反対の境遇と性質ゆえに深く惹かれ合う二人だったが、兄夫婦の急死により礼子に遺された幼い兄妹の養育、千明の将来を左右する教授夫人との確執、さらに戦後政治思想史のカリスマをめぐる謀略が絡み、波瀾のドラマが展開する…。現代日本を舞台に本格ロマンの魅力を甦らせ、小説の可能性を問う傑作長篇小説。
著者等紹介
佐川光晴[サガワミツハル]
1965年、東京生まれ。北海道大学法学部卒業。出版社、屠畜場勤務を経て、2000年、「生活の設計」で第三二回新潮新人賞を受賞し、デビュー。『縮んだ愛』で第二四回野間文芸賞人賞を受賞
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感想・レビュー
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zanta
9
320/11/15/2016 私が読んだことのないタイプの小説に思う。論文とそれを学ぶ人の話が融合している。知的好奇心は刺激される。ただ、難しい。私の理解力ではいま一歩深いところまで理解できていないと思う。どこまで実在の人物かな、とか、そのレベルが謎だから困っちゃう。2016/11/15
Ranko Taguchi
0
972007/12/29
kana
0
礼子は美しく、賢く、したたかな女性だった。 しかしたった一つの選択を誤ったために、大切なものを失ってしまったのだと思う。 2012/04/08
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