乱歩賞作家 白の謎

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062121682
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0093

内容説明

『死霊の手』―旗本の三男坊、波之助の釣り船に女の土左衛門が流れ着いた。首筋の痣は相対死の名残か…。『検察捜査・特別篇』―県警本部に男が乱入し、横浜地検の岩崎紀美子に「たれ込み」電話がかかってきた。『920を待ちながら』―神業の腕を持つ伝説のスナイパー。防衛庁情報局の男たちは、姿なき彼に追い詰められ―。『放蕩息子の亀鑑』―「冷たいカルテ」を書いた病院長・童子女の前に現れた不意の訪問客。『脳男』の鬼才が描く「本格」ミステリー。

著者等紹介

鳥羽亮[トバリョウ]
1946年、埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒。県下のいくつかの公立小学校に勤務した。’90年、『剣の道殺人事件』で第36回江戸川乱歩賞を受賞

中嶋博行[ナカジマヒロユキ]
1955年、茨城県生まれ。早稲田大学法学部卒。弁護士。’94年『検察捜査』で第40回江戸川乱歩賞を受賞、作家デビュー。日本のリーガル・サスペンスの旗手として注目される

福井晴敏[フクイハルトシ]
1968年、東京都生まれ。千葉商科大学中退。警備会社勤務を経て、’98年『Twelve Y.O.』(講談社)で第44回江戸川乱歩賞を受賞。翌’99年に発表した受賞第一作『亡国のイージス』(講談社)で日本推理作家協会賞長編賞、大薮春彦賞、日本冒険小説協会大賞を、’02年『終戦のローレライ』(講談社)で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を受賞

首藤瓜於[シュドウウリオ]
1956年、栃木県生まれ。上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、’00年、『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

93
第44回受賞 福井晴敏 「920を待ちながら」う~。こうも苦手分野が続くとは…。組織の中で生きる。真実、疑惑、裏切り。この世の中にある様々な思いが凝縮されて詰まってるんだろうな。一般企業でのほほんとOLしてた私には全く縁のない組織。関係あったら大変だと一人突っ込みしながらも、何が起こるのかわからない恐怖心を和らげていた。ただ、仲間を裏切らない…。そういう不器用な奴もいる…そういう男気の世界がひっそり息づいていることがちょっとだけロマンチックにも感じた。2013/07/01

あつひめ

93
第40回受賞 中嶋博行「検察捜査・特別篇」ハードボイルド系は日頃手にすることはほとんどない。読まず嫌い…って感じ。でも、こうしてアンソロジーに入っていれば読むし、テンポのよさにドキドキしながらも先が気になり読み進めてしまう。受賞基準が何かはわからないけど幅広く読まれるっていうのもあるのだろうか。警察、検察、そして悪の塊。そんな別世界の出来事プラス専門用語。小説だとわかっていながらもドキドキゾクゾク…。作者の思う壺にどっぶり浸かったハードボイルド初心者の私。たまには手にとってみようかな。2013/06/30

あつひめ

89
第46回受賞 首藤瓜於 「放蕩息子の亀鑑」乱歩賞の枚数はかなり差があるんだなと感じた。短いもので80枚、長いもので250枚とは…。単純な私は、病院ものときたら医療ミスとかかなぁ何て思いながら読み進めて…短い中でも読者の期待を気持ちよく裏切る作者に興味を覚えた。この「白の謎」読みなれない作者たちに読書の未知の扉を開いてもらった気がする。2013/07/01

あつひめ

82
第36回受賞 鳥羽亮「死霊の手」コテコテの時代ものは読みなれてはいないけど、テレビの時代劇で見かける展開だったので違和感なく読み進めることができた。時代もの独特の言葉。最近ではテレビでも時代劇が少なくなったし…時代ものを読むきっかけになりました。鳥羽さんの他の作品も読んでみたいです。2013/06/30

アーミー

8
こちらも乱歩賞作家のアンソロジー。鳥羽亮「死霊の手」、中嶋博行「検察捜査・特別篇」、福井晴敏「920を待ちながら」、首藤瓜於「放蕩息子の亀鑑」。事故と見せかけた殺人の謎を解く時代小説や、警察内部のうっとうしい暗い闇を描いた小説など、暗く陰湿な感じの作品が多かった。異質なのは首藤さんの作品か。ゆすり、ゆすられる両者の共通点が放蕩息子たちという視点が面白い作品だった。 犯罪の世界に浸れるミステリー作品集だったが、なぜタイトルが「白」なのか、少し疑問に思う。「灰色」でもいいような気がするなあ。2018/02/18

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