NHKブックス<br> 「明治」という国家〈下〉

NHKブックス
「明治」という国家〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140016831
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1321

出版社内容情報

今日の日本及び日本人をつくってきたものは何であったろうか。明治草創の精神を巨細に語り、日本人のアイデンティティに迫る。新たな時代へ、次世代を担う人びとへ贈るメッセージ‥

内容説明

二十世紀は「明治」に始まり、いま、その総括の時期にある。激動の昭和が終わり平成となった年は、世界史の一大転換期でもあった。時代のうねりは、歴史を書きかえ、人びとは、自らの行く手に思いを馳せる。歴史のなかに、鮮やかな光芒を放った“「明治」という国家”、その「かたち」を「ひとびと」を、真摯に糺しながら、国民国家の形成を目指した“明治の父たち”の人間智と時代精神の核と髄とを、清冽な筆致で綴り、日本の国家と日本人のアイデンティティに迫る。

目次

第7章 『自助論』の世界
第8章 東郷の学んだカレッジ―テムズ河畔にて
第9章 勝海舟とカッテンディーケ―“国民”の成立とオランダ
第10章 サムライの終焉あるいは武士の反乱
第11章 「自由と憲法」をめぐる話―ネーションからステートへ
おわりに “モンゴロイド家の人々”など

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

42
総括的感想は上巻で記載。NHKスペシャル「太郎の国の物語」を下敷きの本書なので豊富な写真が嬉しい。幕末、非業の死を遂げた俊英幕臣・小栗忠順、同じく幕臣で明治の世で貧窮を選び生ける屍となったという木村摂津守の写真が印象的。他にも、「小栗は改造の設計者、勝は建物解体の設計者、福沢は文明という要素を入れる設計者」「薩摩は政治家、総司令官のタイプ、長州は官僚機構操作、土佐は野にくだって自由民権運動」「維新最大の功労者は、慶喜と海舟」等、興味深い記述が多数。 2021/08/30

James Hayashi

28
それまでの日本史や武士の歴史に触れても感心はするが誇りは感じない。明治以降の日本人という我々の原型に触れ、ようやく同一の人種であると感じられ誇りを感じる。この時代変遷を静かに行った人々。孤高なる人々の人生に少しだけ触れた書。再読。2021/01/23

まえぞう

27
寝る前のひとときに一章読むのにちょうど良い長さなので、何度も再読しています。「国家」という括りにして「時代」という取り上げ方ではないので、何が明治のベースになったのかを考えていきます。横道も多くて大変読みやすいものとなっていますが、ここまで整然と割り切れるのかは疑問です。2025/02/26

時代

18
明治国家の成り立ちは面白い。誇らしい。確かに、初めの十年で急ぎ足で近代化を手当たり次第に具体化した事は目を見張る。しかし西郷隆盛大久保利通木戸孝允を相次いで失ったのは明治の最大の不幸かもしれない。伊藤博文や山県有朋が台頭したくだりには、なるほどそりゃそうだわなと合点した次第。司馬さんの語り口調が心地よかった◯2016/05/23

Cinejazz

14
明治維新の最大の功績者は、最後の将軍・徳川慶喜で、退くにあたって全権を渡し、德川の葬式を任せたのは勝海舟と〝国民国家の樹立〟、「西郷(隆盛)、大久保(利通)に騙された」と歯噛みして憤った島津久光、「会津藩の百姓・町人が藩と共に動いていれば、あんな短い攻囲戦で済まなかったろう」と回想する板垣退助と〝国民〟の概念、西南戦争で「このへんでよかろう」と自害した西郷と最後の侍、 「バルチック艦隊は一隻残らず、日本海に沈めよ」の大命題を負う司令長官・東郷平八郎と作戦参謀・秋山真之の逸話など、時代の興亡に迫る。 2022/09/06

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