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内容説明
五感で味わう“日本の美”。町並みに黄金を敷き詰めた「洛中洛外図」、若者ファッションの元祖「風神雷神」、石の庭園がなぜ怖いのか。
目次
高台寺霊屋・薄桐紋蒔絵扉
洛中洛外図屏風・歴博乙本
奥州安達がはらひとつやの図・月岡芳年画
変わり兜
燕子花図屏風・尾形光琳筆
地獄草紙雲火霧
旧江戸城写真帖・横山松三郎撮影
金印
聖徳太子二童子像
源氏物語絵巻・宿木三〔ほか〕
著者等紹介
赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年、神奈川県横浜市生まれ。本名、赤瀬川克彦。画家、作家、路上観察家、エッセイスト、写真家など多彩な顔をもつ。武蔵野美術学校を中退後、ネオ・ダダ、ハイレッド・センターなど前衛的な美術運動を展開。81年には尾辻克彦の名で発表した「父が消えた」で芥川賞受賞。「超芸術トマソン」「老人力」「新解さんの謎」など、常に新しい視点でものの見方を提示し話題を集める。96年、今はなき「日経アート」誌上で山下裕二氏と出会い、21世紀の新たなる娯楽として“日本美術”を応援する団体「日本美術応援団」を結成。団員第1号となり、二人で『日本美術応援団』(日経BP社)、『京都、オトナの修学旅行』(淡交社)、『雪舟応援団』(中央公論新社)などの対談集を出している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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えり
19
赤瀬川さんも日本美術に心が向く前は、やはり西洋にどっぷり傾倒してたのかと共感。日本の美術教育上、多くの人がそうなっちゃうよね(今はどうなのかな?)。この本では観察隊というだけあり本当にしっかり見ている。何度も見てるはずの作品も、実は全然観察してないな、私・・・。地獄草子の炎をキムチみたい、国芳の寄せ絵を白子だ牡蠣だ、「鶴下絵和歌巻」を烏賊のしおからや生雲丹だって言っちゃうその感性、たまらない♪長次郎と利休のスパークって表現が気に入り、絵金のお祭のために高知に行きたくなった♪深夜の二条城潜入が羨ましすぎ!2013/08/05
tama
8
図書館でまったく偶然発見し、面白くて2日で読了。絵から受ける印象を食べ物に例えるのはすごい。すごいけど漆に金銅細工がチョコレートというのはなんか判る気がする。Meijiでしょ。「100年経っても200年経っても現代的!現代的ってなんなんだ?」これもすごい。早速2巻目も借りてきた。2013/03/29
ビスケ
8
『日本美術応援団』を読むつもりが、間違ってこちらを手に取っていた。タイトルが紛らわしい! でも同じ赤瀬川本だからいいか。芳年の「奥州安達がはらひとつやの図」の紹介、すごくなるほどと思った。「人間の惨劇を見る目が、そのまま外の花を見る。画家の目の素晴らしさであり、残酷さでもある」。2012/10/18
朔依
6
図書館で借りる。若干変形な本のサイズ。1、2巻並べば日の丸の紅白な装丁。2ページに一作品の紹介で写真が少し小さいけれど、赤瀬川さんの読みやすく肩肘張らない、美術『観察』(鑑賞ではなく)記、は長からず短からずちょうどいい。構えることなく日本美術って面白い、可愛い、凄いっていわゆるフツーの感覚で感じていいんだって思える素敵な本だ。何回も借りて、やっぱり買おう!と決心したら品切れ重版未定。もっと早くお会いしたかった2010/06/09
nizimasu
5
赤瀬川さんの文章をこうやってまとめて読んでいくと、やっぱり路上観察で培った細かな観察眼とおかしみみたいなものが伝わってくる。そこ観点でみている日本美術の名作がずらり。大判の判型で作品を全体と細部などにこだわってみせていく。その1はいわゆる美術史にでてくるような作品が多くて、風神雷神のかいせつとかどこか微笑ましいのは作品の醸し出すユーモラスもさることながら、赤瀬川さんの文章の賜物だったりします。楽しく読ませてもらいました2015/02/17