内容説明
オペラを「食い物」にしているのは誰か。ミラノのスカラ座をはじめ、世界の一流オペラ・バレエの舞台を“引っ越し公演”というかたちで日本で実現させてきた名プロデューサーが、わからず屋たちと渡りあってきた熾烈な40年間を包み隠さず語る。文化政策なき国家の顔の裏にひそむ、情けない「日本病」の実態がここにある。
目次
序章 日本の「オペラハウス」の奇々怪々
第1章 本物のオペラをどうしても観てみたい
第2章 誰よりもオペラ、バレエを愛して生きてきた
第3章 「オペラ・ブーム」の正体
第4章 オペラ・チケットは高すぎるか
第5章 たとえ終わりなき闘いでも
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ざっくば
1
今では当たり前の感さえある海外歌劇場の引越公演、その実現は実はつい先日のことであり、それには著者の尽力が大きい。 チケットの値段が取り沙汰されるが、海外で安く観られるのはその国の税金投入のおかげ。日本への引越公演は航空運賃や宿泊費、会場費、舞台装置の輸送費、日本人スタッフや通訳の人件費、広告・宣伝費…二十億円の経費に対し、税金投入はゼロ。したがってチケット代が嵩んでくる。チケット代を少しでも安くするには観客数を増やす。それには座席数が多い劇場が必須。新国立劇場はその点で失格、というのが著者の論。 2012/04/30
Ty0c1e
1
国の民間つぶし 専属のスタッフをもたないにもかかわらず税金からでる新国の予算 そしてタイトルにあるチケットの値段の秘密 だからオペラはおもしろいよりもかなり切実にそして辛口に日本でのクラシックの問題点をとりあげている2012/02/16
ニョンブーチョッパー
0
○2007/03/24
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