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内容説明
謎めいた存在ゆえに、陰謀論の格好の対象となるフリーメイスン。秘密に包まれたイニシエーションの実態とは? 「自由、平等、兄弟愛」などキリスト教ルーツの価値観を政治から切り離し、「普遍価値」として復権させることが彼らの使命である。アメリカ独立戦争、フランス革命から『シャルリー・エブド』事件まで、フリーメイスンの誕生と変容を辿りながら、西洋近代をもうひとつの視点からとらえなおす。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
2
いたって普通な本。自由と寛容を重んじるフリーメーソンの歴史、現在を書いた本。特に焦点を絞って書かれたところがなく、網羅的に書きましたといった体なので、個人的な関心と焦点がマッチしたら感想も弾むが、特にそんなことはなかった。ただ、読んで思ったのは、何かしらの結社、団体の強さ。フランス革命、アメリカ独立戦争といい、フリーメーソンが人脈交流の舞台になっていたことがわかり、日本人、宗教的な集まりあるわけではないし、少し普遍的な宗教団体があることが羨ましくなった。2016/01/11
かった
1
確固とした宗教心を持たない日本人には、ヨーロッパの歴史は極めて分かりづらい。世俗と宗教がパワーゲームを広げるさまは理解するには、宗教の位置づけの重さを体感することが必要なのだが、極めて難しい。 フリーメイソンはカトリックからプロテスタントに移り変わるイギリスに生まれ、宗教から理性(科学)を独立させるための啓蒙活動を推進する団体と理解できる。それがカトリックの国フランスに行って、サロン的な団体へと変貌する。 ヨーロッパの歴史を眺めるための1冊であり、ポイントは第2章に集約されている。2016/06/19
K
1
フリーメイソンの歴史と諸宗教との関係について。アメリカ独立戦争におけるメイソンたちの主導的役割、黒人ジャズ界へのフリーメイソンの浸透、そして信教の自由を是とするフリーメイソンとプロテスタントとの親和性と、カトリックとの微妙な関係の違いに関する記述が印象的だった。女人禁制だと思ってたから、著者が女性というのがはじめ驚いたのだけど、フランスには女性のロッジもあるのだという。フランスを拠点に研究している著者さんなのでなるほどーと思わされた。2015/09/02
しょ~や
0
フリーメイソンって実に幅広く活動してるんだなと。シャルリーエブドの話を含めてフランスの考え方の根幹にまつわる話はとても興味深かった。思った以上に根は深いのかもしれない。2015/09/24
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- 和書
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