非・バランス

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  • サイズ B6判/ページ数 161p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062081955
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

いじめられた記憶にゆらぐ平衡感覚。   小学校時代に受けたいじめの記憶に、いまだ脅かされる中2の私。無言電話や万引きでなんとか心のバランスを保ってきたが、サラさんを知って微妙に変わっていく。   中学・高校

内容説明

11歳のとき、ふとしたきっかけで仲間はずれになった「わたし」は、そのあとにつづくクラスメイトたちの執拗ないじめに必死でたえてきた。傷ついて砕けそうな心を「クールに生きる」作戦でなんとか支えながら、数年間をおくっていたのだが、不思議な雰囲気の若い女性、サラさんと知りあって、「わたし」の日日は微妙に変化していく。―もうここからぬけだせないのではないか。バランスのとれない危うく辛い日々をシャープな感覚で描ききった新鋭の問題作。第36回講談社児童文学新人賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tomatobook

9
中学2年生の女の子が主人公。小学校の時代のイジメを繰り返さないために中学ではクールに、友達を作らないことをモットーにしている。とはいっても中学校生活もそれ程上手くはいっておらず、学校独特の閉鎖空間の息苦しさを感じている。女児の家庭環境は今時だと思うけど、知らない成人男性の車に乗ったり危うい行動に冷や冷やする。学校、家族とは別の世界の女の人サラさんと出会って女児は過去を吹っ切る、自分で。2020/05/23

きのこ

8
いじめを受けていた過去を持つ私と、大人の女性サラさんとの出会い。 「クール」でいること、を心に決めて何とかバランスをとっていた私と、 「大人」のサラさんとの間に違いはなかったのかもしれない。 人は誰しもこうして危ういバランスをとりながら生きている。 でも時にはバランスがとれなくなったっていいんじゃないか。 主人公もサラさんも、バランスが崩れたことによって本当のことに 気づけたんじゃないかなと思います。 主人公はサラさんのことをずっと忘れないだろうな。 児童書だからかシンプルだし短い話だけど核心ついてる2010/07/12

ゆう

6
著者のデビュー作。学校での私のルール。 一つ、クールに生きていく。 一つ、友だちはつくらない。 そんな私がある日、学校中でうわさの、願いごとをかなえてくれるという”ミドリノオバサン”に会った。彼女が言った言葉は「タスケテ」 集団の中でうまくバランスをとっていくって、難しい。 大人でも子供でも、同じです。 ひとりじゃうまくとれないバランスも、だれかと寄りかかりあったら、うまく立てるってことあるんじゃないかな。 【読書感想文】

テリトリーM

5
入学、それをきっかけに新しい自分でいこうって思っても、結局同じ自分だったりする。なのに、自分で決めたルールを守っている「わたし」はすごいなって思う。まわりの大人のダメさも冷静にみてて、ちょっと切なくなる。サラさんとの出会い、みずえの事件が「わたし」を変えてくれた。「あとは自分よ」2019/02/04

がばいおばちゃん

5
処女作らしいが、すごい作品!女子中学生のこころの内とか、友だちとの距離やかかわりとか割り切れない気持ちがよくわかる。デザイナーの夢破れた社会人と中学生とのかかわりがなさそうなんだけど、ありそうで。2013/03/10

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